内容説明
春たけなわの深川、永代寺。隠密の楢林雪乃は浪人どもに絡まれた若侍を助けた折、母の形見の簪をなくしてしまう。悲しみを隠して兇状持ちを追う雪乃のもとに、まさに探りを入れている矢田藩の老臣が訪ねてくる。なんと、若侍はお忍び中の殿様で、雪乃に一目惚れしたというのだ。そしてもうひとり、雪乃に恋焦がれる八丁堀同心・八尾半四郎も、人生の岐路に立っていた。江戸の情緒と男女の切なさに酔いしれ泣ける傑作新装版、第十弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
95
シリーズ10作目 2020.12発行。字の大きさは…中。富田流小太刀の遣いて浅間三左衛門は、十分一屋(仲人業)のおまつの「ひも」として気楽な浪人暮らしをしながら、係わる人たちの相談事に人情小太刀を振います。南町の定廻り同心・八尾半四郎は、幼馴染の菜美が婚家から戻り、半四郎のもとに嫁ぎたいと言っていると。およそ20年ぶりに会って見ると、その美しく成長している姿に…。そして、幼い時に”石なとり”で一緒に遊んだ、ただの小石を匂い袋に仕舞い、いまも大切に持っていると知り、菜美が気になってしかたがない…。🌿続く→2021/03/15
KAZOO
84
シリーズも中盤に入りある意味群像劇のような感じをていしてきました。主人公のこの長屋に住む浪人の主人公のほか、この仲人稼業を行うかみさんとさらにその娘、主人公の狂歌仲間の八丁堀同心とその叔父、同心が思いを寄せる女隠密などが活躍していきます。今回は中編と短篇が2作です。相も変わらず悪の種は尽きない様子で作者はよく江戸時代を研究している気がします。2025/09/07
とし
79
新装版・照れ降れ長屋風聞帖「散り牡丹」10巻。隠密楢林雪乃に恋焦がれる八丁堀同心の八尾半四郎、幼い時に一緒に遊んだ、ただの小石を匂い袋に仕舞い、いまも大切に持っていると幼馴染の菜美が半四郎のもとに嫁ぎたいと聞かされた半四郎、切ない別れと、新たな始まりですね。2021/03/16
onakagayowayowa
1
雪乃…わかるよ…。そーゆー事もあるよ…。良い人は、待ってはくれないのよ。ドンマイ雪乃。2024/03/19
-
- 電子書籍
- Retry~再び最強の神仙へ~【タテヨ…
-
- 洋書電子書籍
- Exosomes : A Clinic…
-
- 電子書籍
- ごはん日和 Vol.13 おいしい喫茶…
-
- 電子書籍
- ボクはしたたか君 2 ジャンプコミック…
-
- 電子書籍
- 珈琲どりーむ 3巻 芳文社コミックス