内容説明
東勝神洲傲来国は花果山にて石の卵から生れたサル,やがて仙術を身につけ故郷で王様になるも飽き足らず,招かれ出向いた天界では札付きの問題児.不老長生の蟠桃を盗み食い,玉帝の宴席を荒らして大暴れ,とうとう如来さまの手で山に封じられる.おなじみ孫悟空が新たな力を得ての活躍ぶり,まずはその誕生の様子から.(新訳)
目次
目 次
訳者まえがき
第 一 回霊根を孕み源流が出ずること心性を持し大道が生じること
第 二 回妙理を悟り菩提を得たること妖魔を断ち元神に合すること
第 三 回四海も千山も手を拱き伏すこと冥界で十類の名を尽く除くこと
第 四 回弼馬の官など面白からぬこと斉天の名にも満足できぬこと
第 五 回大聖 蟠桃を乱し丹を偸ねること諸神 天宮に反く怪を捉えること
第 六 回観音 会に赴いて原因を問うこと小聖 威を施して大聖を降すこと
第 七 回八卦炉の中より大聖が逃れること五行山の下にて心猿を鎮めること
第 八 回仏陀 経典を造り極楽を伝えること観音 聖旨を奉じ長安に来たること
第 九 回袁守誠 算は妙なるも私心は無きこと老龍王 計は拙にして天条を犯すこと
第 十 回二将軍 宮門にて鬼を鎮ること唐太宗 地府より魂が還ること
訳 注
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
153
西遊記と言えば、香取慎吾君が悟空役をしているのを息子と観た記憶が新しいが、あまり面白くなかったように覚えている。しかし、原作は面白い。そして今さらながら色々と勉強になった。干支を使った時間や一年の見方。3月3日は桃とは中国から来たのだということ。そして、悟空は岩から生まれたということ。向学心、向上心が強く、悟空もそれゆえに頂いた名前だという事。なのに、すぐ鼻高々でいい気になってしまうのね。下手に強いし、物覚がいいからタチが悪い。一巻では、取り敢えず悪さが過ぎて岩の下に入れられちゃった。2017/09/18
kaizen@名古屋de朝活読書会
97
西遊記は奥が深そう。最初もっと短い、子供用の本を読みました。 中国と印度の歴史をおさらいしながら読み返しています。 興味が持てる版から読み始めるとよいかも。2013/05/07
セウテス
61
子供の頃の児童向け作品から、「水滸伝」と共に何回も読んできた物語で、軽く20回位は読んだだろう。勿論それぞれ訳者さんが違うのだが、本作品の翻訳は今までに無い現代的な訳でたいへん読みやすい。しかしその訳註の博識を読むだけでも、ちょっとした文献なみだと驚いたのだが、訳者の方のご苦労が解るというものだ。花果山に生じた天地の石より生まれた猿が、斉天大聖と自ら名乗り暴れ放題。やがて釈迦如来により五行山に封印される迄を描いている。これだけ読んで来ても尚、わくわくしながら読めるのは、数多くのコミックの原作だからだろう。2018/01/16
NAO
59
東勝神洲傲来国の花果山に生じた石の卵から生まれた孫悟空。新訳はテンポのよい口語調のくだけた訳で、漢詩の訳もリズミカル。釈迦如来による封印までの孫悟空のやりたい放題がとにかく面白い。中でも、武器をねだりに東海龍宮へ行った孫悟空が如意金箍棒を手に入れるくだりなどは掛け合い漫才のようだ。訳が軽すぎると思う人もいるかもしれないが、私は、この話自体が妖怪変化続出の痛快な活劇なのだから、こういう訳もありだと思う。唐の太宗に地獄めぐりまでさせていたとは、知っているようで意外と知らないことが多い『西遊記』、先が楽しみだ。2016/01/21
藤月はな(灯れ松明の火)
57
馬伯庸の『西遊記事変』が面白く、原作が気になったので読む。初めて『西遊記』を読みましたが、滅茶苦茶、面白いし、訳が可愛らしい。主役の孫悟空は天才肌の食わせ者だが憎めない。でも如意棒入手の経緯がカツアゲである(笑)また、六耳や天蓬=猪悟能などの登場に『西遊記事変』読了後なので期待で胸が高鳴ります。後、岩波なので註が充実しているが、この註は罠だと確信しました(笑)だって最初、悟空が馬の守護神にされた理由に柳田邦男を引用したり、翻訳者がちゃっかり、自分の本の宣伝も入れているのだもの。絶対、参考文献も面白い奴や!2025/03/21
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