内容説明
遠野が美しい雪化粧に包まれる季節、平穏な「迷家荘」に新たな珍客が!? 妖怪小説家をしながら旅館の見習い番頭として働く緒方司貴の前に現れたのは、司貴が苦手意識を持つ家族、そして“座敷童子コンビ”の過去を知るという“女の子の座敷童子”!? ひと悶着を引き起こす座敷童子少女・律のほか、半妖のさとり少女、好々爺のぬらりひょんなど、遠野の旅館には問題だらけの妖怪や人間と共に、相も変わらず笑いや涙も集まってしまうようで……。そんな中、妖怪たちが持ち込む無理難題に司貴&童子の仲にヒビが――? どうするどうなる座敷童子コンビ!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
72
旅館「迷家荘」で働く司貴の元に、突如叔母夫婦が宿泊に訪れ、司貴は二人とどう向き合うべきか悩んでしまう。他にも、司貴と座敷童子の秘密を知る少女の座敷童子と、人の心を読む中学生の少女の登場や、妖怪の総大将ぬらりひょん一行の宿泊等、今回も沢山の妖怪達と関わる事になってしまい…。亡くなった両親の代わりに司貴を育ててくれた叔母夫婦との向き合い方に悩んでいた司貴でしたが、妖怪達に背中を押して貰って歩み寄れて良かった。好意を寄せている和紗さんと、氷と日の光が織りなす美しい光景を見て朗らかに笑い合えた司貴が幸せそうでした2017/03/04
hirune
52
化け猫可愛くないなぁ?だんだん軟化していったけど、態度悪過ぎだよね。緒方のことをニセモノと呼ぶ時点でムカつくもの。それに比べて空太の健気で愛らしくて しかも役に立つこと!(*´◒`*)たぬき派になってしまいそうだ(笑)この巻も剣呑なことが持ち上がっても ほのぼの〜とアットホームに解決してました。緒方先生は昼行灯みたいに頼りなく見えて、意外に鋭いんですね☆2018/11/09
はつばあば
41
妖モノと云えど命に対して深みがあるからかしっかり読ませてもらっている。飛び飛びで読んだ後は童子が三つ巴になっているところで頭がこんがらがってしまいましたが(^^;。遠野物語をモチーフにしてあるようだが作者さんは元警官?とな面白い。「モズの家」に現される親を亡くした子の思いとその子を育てた人達との思いの隙間、切なくなります。だけど牛若丸や弁慶が遠野の地で生を賜っているのはとても嬉しい事です。義経伝説は子供の頃の夢でした。そろそろ作者さんによっては限界がくる頃かも。飽きさせずに続いて欲しい2020/07/27
はな
32
図書館本。雪化粧の遠野の風景を見てみたいなぁと思いました。ぬらりひょんやさとりといった私でもわかる妖怪の名前が出てきました。今回もごたごたしていて一歩間違えると諍い勃発?という感じでしたが収まるべきところに収まってほんわかした気持ちになれました。大切に思うからこそ妖になった律は良い神使になれるような気がしました。2016/12/06
ぽろん
32
シリーズ3巻目。どのシリーズも、問題は持ち上がるものの妖怪達も本音は、優しくて、善人?!でホッとする。くーちゃんは、本当に可愛いな。今回は、天邪鬼にぬらりひょん、猫又に雪女。そして、河童や座敷童子、妖狐。三峰の神様も出て来たぞ。遠野の宿に泊まりたい。2016/11/10