内容説明
宇宙空間を巨大なブロックが飛んでいく。月面から打ち上げられた無数のブロックは、軌道上で組み立てられ、巨大な石壁を構築しつつあった。“長城”と名づけられたこの堤防は、粛清者の恒星反応弾による太陽嵐から、少しでも地球を、移転ゲートを、脱出船をまもるためのものだ。人々を避難、脱出させる準備も同時に、急ピッチで進められている。だがすべてが未完成の今、太陽系全域に警報音が鳴り響いた。粛清者襲来!と。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろとろ
28
いよいよ太陽系に進攻してくる粛清者。しかし、進攻艦隊の倍々攻撃なんて常識的にあり得ないだろう。兵力の逐次投入は愚の骨頂、作者はいったい何をしたいのか。その間に、余計な劇間話が続くばかりで話はちっとも進まず。10巻まで無理矢理引き延ばそうとしている感あり。最後は惰性で、もうどうでもいいかなって……2015/11/24
ノリピー大尉
14
粛清者の太陽系侵攻が始まった。モルダー星系の滅亡を目の当たりにした人類は、生き残りをかけた戦いに目覚めていく。一方、地球を守るべき連邦宇宙軍の高官の中に、銀河文明評議会に認められたケイイチを疎んじる者も現れ始めた。次の10巻でいよいよ完結。2015/12/26
外道皇帝
12
ついに粛清者の侵攻が始まった。直近のモルダー星系の時とは違ってなぜか最初は8隻、続いて16隻、32隻と倍々で攻撃してくる粛清者。とりあえずアリサカたちの頑張りで撃退できている。一方、シェルターを作ったり恒星反応弾に対する長城の製作も進んでいる。ようやく地球が舞台となったら描くべきことが増えすぎて散漫な感じになっている。特にラストの依田の田舎のファミレス同窓会とか不要な感じ。2015/11/30
爺
11
戦場は太陽系へ。粛清者軍の倍々ゲームの意味がよく分からない。心を折るにしても無駄な消耗が多すぎる。何かしら合理的な理由があると期待します。また、粛清者の正体が全く分からないままなのだが、きちんと明かしてシリーズ終了してくれるのだろうか。ともあれ、次巻お待ちしています。2015/12/11
ひさか
10
2015年11 月ハヤカワ文庫JA刊。シリーズ9作め。地球星系での話に移ったためか、どうということもない中休みのようなストーリ展開で、少し飽きます。敵の侵攻方法に謎な部分があるのですが、それは次回のお楽しみです。というか次回、ひとまずの終了かな。2016/07/26