内容説明
なり代わっていたメフィウス皇太子ギルの死を偽装して表舞台から姿を消し、タウーリアの傭兵となったオルバ。 折しもタウラン全域は魔道士ガルダの脅威に揺れていた。その次なる標的と目されるのは都市国家ヘリオ。だが、そこは謀反や妖艶な王妃マリレーヌの変節など、多くの内憂をも抱えていた。 オルバは援軍としてそのヘリオへと赴く。復讐を果たした後、確たる目的も定められずに一介の傭兵として戦うことになるが、運命はオルバを新たな挑戦へと駆り立てる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
20
第二部開幕。復讐を遂げたことで今までのような執念がなくなってしまったオルバ。舞台もタウランへと移ったことでガルダと魔術が本格的に物語に絡んできましたね。オルバが限られた力しかない戦場の中で策を出していく姿は見事だったけどそれ以上にマリレーヌという存在が心に残りました。自分が生き残るために自国をも売り払う悪女と思わせておいての終盤のあの展開にはやられた。王族としての責任を果たすために自分を犠牲にする彼女の信念はすさまじい。あとがき読んで気づいたけど確かにビリーナ登場してなかった笑2014/01/18
佳蘋(よし)
12
王妃さまがすごく格好よくて涙が出そうです。彼女が語ったヘリオに対する想いが本当に切ない。2011/12/19
もだんたいむす
7
何をしていてもビリーナを思い出す。エスメナに激しい言葉を浴びせたオルバは、カッコよかった。内心は、違う女のことを考えてはるけどね。2015/04/27
ぽいふるん
6
第二幕。やっと覚えた地名が…な巻。主人公のカワイゲのなさ際まれるも、ドキドキしながら読んでしまう。人の運命を描いて秀逸。これはサーガやねぇ2014/04/15
静間
5
架空戦記。五巻。タウリーアの傭兵となったオルバと王のいないタウラン。そしてヘリオ三代の王の王妃となったマリレーヌ。タウラン諸国を荒らす魔道師ガルダ。オルバが皇太子の影武者でもなく、メフィウスの剣奴でもなく、生きること・人の上に立つことを考えるお話。オルバはこの巻で復讐の呪縛から解かれ、新しい路を歩み始める。/今回のお話はなんといっても王妃マリレーヌ。彼女はオルバに王たるものの背中を見せた。武力で戦う事は無かったけどある意味女傑。オルバも民衆を前にした演説、男前だった。最後のシーンは何度読んでも面白い。2012/10/25