内容説明
ベアトリクスを捜す旅を続けている、キーリ、ハーヴェイ、ラジオの兵長。手がかりを求めて教区境のバーに滞在していると、突然、兵長の調子が悪くなってしまう。 「そろそろ寿命かもしれない」 と修理屋から言われたキーリたちは、兵長を直すため、古い部品が残るという首都へ向かうが、今度はハーヴェイの<核>に異変が起こり……。 「もう何もいらないから、ずっとこのままでいたい」 大切な仲間を失う予感に怯えるキーリだったが……。 電子特別版には、2005年発売の『電撃hPa』掲載短編「カスタム・チャイルド キーリ入りミックス天 海とラジオとSOS」も追加収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あおでん@やさどく管理人
21
展開は暗くなっていき、嫌でも「終わり」を感じさせるようになってくる。自分が思っていたことを、作中でもキーリが涙ながらに語っていた。大事なものと別れるつらさを知っているから、残る数少ない大事なものを一生懸命守りたいだけなのに。すれ違い、むしろ余計に悪くしている気がする。でも何もしないと後で必ず後悔する。ついに次は最終作・上下巻へ。2015/10/14
ひなた*ぼっこ
11
面倒臭いのは変わらないけど、かなり表面的にも優しくなったハーヴェイと一緒に旅できるの嬉しい。動くラジオ塔が素敵。犬扱いするなって怒るタテガミが可愛い。犬じゃん。核が腐食作用あるなんて聞いてない。ますます終わりに希望が持てなくなる設定いらないよ。2019/03/12
まいまい
6
再読。巻を重ねるごとに切なさが増す。兵長…。新キャラも登場。2020/05/31
みやち🐹
5
再読。出会いと別れを繰り返す3人の旅。兵長の不調から旅の終わりが見えてきてしまうんですよね。ボケてる様子も愛おしいけれど、やっぱり保護者らしくガミガミと文句を言う姿を見ると安心します。鉱山区で出会った助手とタテガミも好きです。冒涜にも似た行為をされ、それでもその身と思い出を糧に生き続ける彼らの姿こそが局長に残せた唯一の愛の形なのではないでしょうか。そう願ってやみません。レトロ好きとしてはラジオ塔の存在そのものがたまらなく好きなんですけどね。本当に素敵。2018/12/29
星野
5
全体的に哀しいというか切なかった。前からだったけど、この巻は特に難しい問題を取り扱っているなぁ、という印象。ハーヴェイとキーリがお互いに感じている愛故にこのままじゃいられない現実がある。兵長、タテガミの話も胸が苦しくなった。最終巻を読みたいけど、読むのが怖い感じかも。2009/09/22