内容説明
新しい年、新しい関係、新たなる想い。
冬休み。のんびりとした年の瀬、そして年明け。
合格祈願の初詣や買い物など、予定外の外出が重なる八幡が新年の街で出会ったのは、雪ノ下陽乃と葉山隼人、そして……。
教室で、部室で過ごしてきた時間で、お互いのことを少しは知ったように思えた。でも知らないことの方がたくさんあるのだろう。今も、そしてこれからも。
冬休みが終われば、2年生という学年ももうあとわずか。新学期にざわめく教室にはある人物の「噂」が流れていた。
望むと望まざるとに拘わらず、同じ場所で過ごす時間は刻一刻と減っていく。
そんな雰囲気だからなのか、奉仕部に持ち込まれた、ある依頼……その依頼は今までに知ることのなかった彼ら、彼女らの別の一面を映し出すことに。
自分のしたいことが、相手の望むこととは限らない。本当の気持ちが伝えたい気持ちとも限らない。誰かが知っているその人が、その人の本当の姿とは限らない。
今を大切にしたいと思えば思うほど臆病になって、考えているのに答えは見つからないし、走っているのにゴールが見えない。
彼ら彼女らの、新たなる季節、新たなる関係。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェシャ猫
154
面白かった。グイグイ引きこまれた。奉仕部3人の関係が落ち着いたところで、今度は葉山が進むのは文理どっちという話から、葉山が抱える闇が少しずつ出てきました。その闇を八幡は理解できるのか?!という話です。ところで、手記は誰が書いたんだろうと考えた。一つ目で八幡→二つ目で葉山→三つ目で雪乃が書いたと推測。平塚先生の高校時代とか陽乃とか思ったけど、やっぱり雪乃の可能性が高い気がする。2014/12/12
ふく
153
このお話は、奉仕部という謎部活が毎回舞い込んでくる依頼をはたそうとするような、ある種の探偵もののような構造として読むこともできると思うのですけれども、今回はまさしくその様式に則った感じ。「彼」の選択やいかに。「第一の手記」と、「第二の手記」「第三の手記」とはおそらく別人だと思うのですが、(「第一」はまだ読みかけで結末を知らない、「第二」「第三」は繰り返し読んだことがある)、そしてどうやら八幡さんはまだ読みかけで結末を知らないらしいのですが、はたして。結果として、はや×はちは正義。2014/11/24
いーたん
152
『俺ガイル』やはりこれ神作品ですね。読めば読むほど自分の中の何かが抉られつつも、共感してしまう。高校生の頃って本当に昔過ぎてアレなんですが、高校生の頃に出会いたかった作品だなぁと改めて思います。 今回は葉山回。雪乃と晴乃、葉山の過去も少しずつできて、家のこと、いろいろ話しは拡がっているのでどのような結末を迎えることになるのか。新刊を読むたびに楽しみになります。2014/11/23
shin
124
正月も過ぎ進路調査の時期に奉仕部は依頼で、周囲に影響力があり期待には必ず応えてきたのに近しい人にも明言を避ける葉山の進路に迫る10巻。人間関係で一歩踏み込んで良いのかという自分でもふと考えてしまう疑問に、本物を求め始めた八幡が仲間を頼り踏み込んだのが印象的。雪乃や葉山から得られたのは単なる情報かもしれないが、互いを知ったからこそ重みも伝わる大切な何かに触れられたのかなと思わせてくれた。奉仕部でもいろはの関わりでより互いを意識してるのが感じられ嬉しく思いつつ、独白からもにじみ出る不穏さが気になるお話でした。2014/12/10
まりも
119
葉山回でもあり陽乃回。前回の一件から日常に戻りだした奉仕部、地味ながら関係も変化してきており恋愛面での進展も見える展開になってきましたね。八幡と対極の存在とも言える葉山にスポットを当てつつ葉山家と雪ノ下家の関係と過去、そして陽乃が抱く複雑な思いを少しだけ明かしたりとわたりんはパロだけじゃなく話の作り方も上手すぎるわ。大きな動きは無かったけど色々重要な1冊でした。もう終わりも近いけど今後どうなるのか楽しみ。ちゃっかりいろはすが奉仕部に混じってたのには吹いた。2014/11/19
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