内容説明
日蓮大聖人の仏法による民衆救済をめざして、一人立った創価学会第二代会長・戸田城聖。その真実の姿と、発展しつづける創価学会の歴史を描いた大河小説。(12巻概要)打ち続く障魔の嵐との攻防戦は、戸田を著しく疲弊させた。彼は、昭和32年9月8日、横浜・三ツ沢の競技場での青年部体育大会の席上、原爆使用者を人類の生存の権利を奪う「魔もの(サタン)」と断じた「原水爆禁止宣言」を、遺訓の第一として発表した。晩秋、戸田は病魔に倒れる。だが、広布達成への強き一念で病を克服していく。この年末、戸田の願業の75万世帯が達成される。昭和33年3月、戸田は、総本山で大講堂の落慶祝賀の総登山の指揮をとる。16日には「広宣流布の模擬試験」となる儀式を行い、広布後継のバトンを山本伸一をはじめとする青年たちに託す。そして、「追撃の手をゆるめるな!」との叫びを遺言として、4月2日、戸田は逝去する。師を失った悲しみを超え、実質的に学会の全責任を担う伸一。会員の間に第3代会長推戴の機運が高まり、昭和35年5月3日、戸田の分身の弟子は遂に会長となり、新たな黎明を開く舞台に立つ。(12巻目次)涼風/宣言/憂愁/後継/寂光/新・黎明
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
15
11月15日に私の師匠、創価学会の池田大作先生が逝去された。こみ上げる悲しさはどうしようもないが、師の大恩に報いるには、心弱く感傷に浸るのではなく、師の志を継ぎ、力強く前進していかねばならないと思う。この12巻には池田先生の師であられる創価学会第二代会長・戸田城聖先生のご逝去前後のことが書かれている。師の逝去に際して、おのれの悲哀を制覇して雄々しくひとり立ち上がり、同志を励まし守るために奮闘した若き池田先生の勇姿に触れ、自分もまた自分らしく、師に教わった信心を継承していこうと決意することができた。2023/11/21
ねこ
10
涙なしには読めません。師を徹して守り抜く弟子。誓願を果たさんとする弟子。師弟の道に生き抜く弟子。 文面からはほとばしる情熱と、血と汗が感じられました。今この時にこの本を読み終えることが出来て良かったです。2015/01/15
wiki
9
6周目完読。怒涛の如き、伸一青年の脳裏に焼き付いて離れぬ人間・戸田城聖の追憶。小説中では、日淳の言葉を借りて「戸田先生は、本当に立派な方です。……仏様なんですよ」(405p)と語らせている。これが著者にとっても、実感であり、確信であったのではなかろうか。後書きにおいて、晩年の戸田城聖を描く中で、当時を追体験したと回想している。伸一が自らを叱咤し、鼓舞する姿があるが、これは当時から行っていた事であろうし、さらには執筆の中で当時の自分自身に言い聞かせながら書いたように思える。真実は、この師弟にのみ存在する。2018/11/22
wiki
5
「伸一君、君は、生涯をかけて果たすべき自分の未来の仕事について、考えたことはあるかな。……私が開いた舞台で活躍するのは、ほかならぬ君たちなんだ。しっかり頼むよ。ひとたび広宣流布の戦を起こしたならば、断じて勝たねばならぬ。戦いを起こしておいて負けるのは、人間として最大の恥だ」(205p)。戸田の逝去直後から、会員を励まそうと奮い立つ伸一の姿はまさに訓練の賜物と言えよう。山本伸一のモチーフたる著者は、昨年11月15日に亡くなった。わくら葉の陰に残るは幾千万の学会員達である。新たな決意に燃えて立つ若芽とぞ見る。2024/04/29
まぁ
5
師弟のドラマに目頭が熱くなる。2018/03/09
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