内容説明
日蓮大聖人の仏法による民衆救済をめざして、一人立った創価学会第二代会長・戸田城聖。その真実の姿と、発展しつづける創価学会の歴史を描いた大河小説。(6巻概要)昭和27年4月27、28日には、総本山で「立宗七百年祭」が行われた。大聖人の立教開宗から700年の慶事である。この折、戦時中、神本仏迹論の邪義を唱え、獄死した牧口会長が逮捕される原因をつくった悪侶の笠原慈行が、総本山にいることが明らかになった。義憤に燃えた青年部員たちは彼を詰問し、初代会長の墓前に謝罪させたのである。“狸祭り事件(笠原事件)”であった。ところが、邪悪を責めたこの行為に対し、宗門の宗会は、本山を騒がせたとして、戸田会長の大講頭罷免、登山停止という不当な処分を決議する。青年たちは師匠を守るために怒りをもって立ち上がり、宗会議員に個別に面談し、不当な決議の取り消しを求めていく。最終的に、この問題は、戸田の処分なしに解決を見るが、学会はこうした宗門の権威的体質と戦いながら広布を進めていくことになる。(6巻目次)七百年祭/推移/余燼/離陸
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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12
宗務委員会の非合理な採択に対話で挑み、誠意で突き崩すも、なお16人中2人は明確に反対、2人は態度保留、2人は会見不能。いかにその対話が厳しいものであったかが知れる。こと官憲に戸田が留置されるに至って、僧侶の態度が完全に硬化したと。権力が見えた時に臆病や保身にならぬ為には、戦う主体者でなければ毅然たる勇気は持てない。「第三者として間違った判断をしていた」程度の傍観的な態度では如実知見できなかったことを笠原事件の顛末は厳しく物語る。また国家神道を思想骨子とした明治政府誕生から僅か77年で敗戦。この事実は重い。2020/05/18
かごむし
9
戸田が第二代会長に就任した翌年は、立宗七百年祭からはじまった。戸田率いる創価学会が、広宣流布を目指して本格的な前進を開始した時、最初に起こったことは、笠原慈行という悪侶をめぐる宗門との問題であったことが興味深い。今でこそ、創価学会と日蓮正宗の関係は、歴史にのみ属していることがらではあるが、在家集団であった創価学会と、僧俗という区分を持つ宗門との関係について考えることがあった。ともあれ、拡大しゆく組織は勢いを持ち、主張するところは勇ましくみずみずしい。読んでいて自分の中からかきたてられるものが大いにあった。2021/01/12
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9
宗門の腐敗はこの第6巻を読むにつけても明白だ。当時はまだ物分かりのある人が居たが、よくぞこれで学会側は僧俗和合を堅持し続けようとの決意に立っていたものだと思わざるを得ないほど、その境涯に抜き難い不一致がある。人ではなくその思想を破折しているとの振る舞いはなかなか理解されるものではない。どんなにわかりやすく理路整然と話しても、感情で反発するのは人間の性だ。大聖人の時代から今に至るまで、またこれからも、その図式は変わらないだろう。結局は理解するまで忍耐強く語り抜く事が王道だ。言うは易し行うは難しだ。2018/05/15
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8
ことにあたっては冷静で、しかし燃えるばかりの闘魂を湛えた青年部の対話の姿勢には心を打たれる。合意を得る対話の難しさを感じる。結局は粘り強さが、最も大切か。2017/03/07
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6
「人生は夢ではない。一日一日の着実な活動にこそ、真実の姿が形成されるといってよい」(167p)。自堕落と生命力の不足により、人生が雲がかってスッキリせず。年始から毎月一巻読むと決意したところが、4ヶ月遅れである。本書に書いてある事を実践する事こそ求められる事であろうにと反省しつつ、今からここから再びと著者より励ましを受けた思いで改めて進める。「仏法の戦いに、意味のない戦いはない。善かれ悪しかれ、すべて将来に、必ずや大きな前進の糧となる。罰即利益、変毒為薬の妙法が、偉大なゆえんである」。今再びの陣列に戻る。2023/09/25
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