内容説明
小石川養生所で渡世人が労咳(ろうがい)で亡くなった。南町奉行所の隠密廻り同心・乾蔵人が、その身許(みもと)を確かめるべく探索を始めると、二十年前に盗賊に押し込まれた茶道具屋玉泉堂(ぎょくせんどう)に関わりのある男だと判明した。数多(あまた)の大名旗本の御用達となっている玉泉堂の過去に大きな疑惑が持ち上がる。表題作「彼岸花の女」ほか、胸のすく作品を収録した、人気作家待望の新シリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
25
秋山久蔵配下の隠密廻り同心・乾蔵人。手先?も一人しかいないし…なんという孤独な業務だろう。このシリーズもいいなあ。2018/11/29
ベルるるる
18
孤独で過酷な隠密廻り同心。ダークな雰囲気。2017/01/09
作楽
13
久しぶりに時代モノ。これは、すごいブラックヒーローだった・・・。渋いです。改行が多くて読みやすかったけど、すごい調べて書かれてるから風景描写が面白かった。2015/12/02
sken
7
この作者さん、結構いろんなシリーズを出しているのですが、基本的に1つの世界観で、なおかつそれぞれのシリーズの登場人物が、別のシリーズにも顔を出すというスタイルのようでぃす。でもって、これは新しいシリーズみたいで、岡っ引きが仲間たちとワイワイとやるのでもなく、与力が鋭い推理のキレ味と権力にも負けない駆け引きとかをやるのでもない、隠密同心が主人公でございます。かなりハードボイルドを意識しているのではないかと想像するのですが……むぅぅ。2013/07/05
まこ
4
一応、相棒がいるとはいえ、仲間のはずの奉行所の人たちに斬られそうになったりと主人公がとにかく孤独。最後のタイトルにもなってる話で、ある人物が「過去は捨ててきた」とセリフがあるけど、主人公が事件の関係者とそれきり接点が無くなるのとかぶってる。2013/09/11




