内容説明
小石川養生所(こいしかわようじょうしょ)で旅の浪人が息を引き取った。その浪人が残した狛犬(こまいぬ)の「阿(あ)」の絵が刻まれた銅板。南町奉行所隠密廻り同心の乾蔵人は、その謎に挑むことに(「仕置屋の女」)。悪名高い歴史上の人物、河内山宗春(そうしゅん)の騒動を史実を交えて描いた「河内山異聞」ほか、冷静でいて人への優しさが溢れる熱血漢・乾蔵人の活躍を描いた大人気シリーズ第四弾。無外流の剣が煌めく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
23
乾蔵人隠密秘録4巻目「河内山異聞」、秋山久蔵の命を受けて探索に乗りだし事件解決するパターンが多かったが今回は、乾蔵人の周りで事件が発生し、持ち前の常に冷静で居て人情味ある人柄で、自ら進んで探索し解決が主だったような。秋山久蔵、柳橋の弥平次が顔を出す、シリーズ完結したが、知らぬが半兵衛も登場してほしい。2013/09/23
ベルるるる
22
2話目で知り合ったような善良な一家が継続的に出てくるといいのに・・・。でも、蔵人は「二度と逢うこともあるまい」って去るだけ。かわいそうに感じるほど孤独な蔵人。2017/01/13
nyanlay
6
今回は極悪非道な人物が少ないイメージ。ただ土方に関しては次にもつながるのか、更にどう嫌な人物になるのか。それにしても五郎八の商いが気になります。2017/09/20
ゆ〜や
4
多分このシリーズの敵になっていく人物登場といった感じで最後の話がちょっと引っ張った形で終わった。ので肝心の事件そのものはラストがあっさり過ぎた気もする。河内山とか結構いいキャラだったのになぁ。2014/04/18
ホンダワラ金造
3
藤井邦夫のシリーズはどれも安心して買って楽しめる。当たり外れはない。損したなーと思ったことがない。与力秋山久蔵シリーズから派生したシリーズは岡っ引きの親分柳橋の弥平次、臨時廻り同心白縫半兵衛、養生所見廻り同心神代新吾、そしてたぶん一番新しく隠密同心乾蔵人とある。他にもあるのだろうか?。キャラクターの個性もそれなりにあるし、私としてはこれでいいと思っている。野暮はいうまい。それぞれの脇役端役がそれぞれのシリーズで主人公になったり入れ替わったり、またあちこちに出没する。それも楽しい。2013/11/17