内容説明
復権を狙う松平定信は、奥右筆潰しを画策。しがない武家の次男、柊衛悟にありえない新規召し抱えの話が。併右衛門の一人娘瑞紀との婚約もこれで消滅してしまうのか。筆を武器とする奥右筆の虚を衝かれてしまった併右衛門に、幕府転覆を企てる闇の僧兵らも襲いかかる! 人気爆発シリーズ、波瀾の第九巻! <文庫書下ろし> (講談社文庫)
感想・レビュー
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とし
76
奥右筆秘帳「召抱」9巻。松平の陰謀敗れたり、鷹狩りで襲われた将軍家斉を、立花併右衛門の娘婿と名乗りを上げ助ける 柊衛吾良いですね。 2021/09/12
TakaUP48
61
復権を狙う松平定信は、奥右筆潰しで、衛悟に新規召し抱えの話を持ち込み柊家はあたふた。瑞紀との婚約は解消されるのか?ハラハラドキドキ。近づいた覚蝉へ定信は、家斉と奥右筆併右衛門を消せと命じる。併右衛門へのお山衆の襲撃で、油断からか衛悟は腹部に打撲を。一橋が家斉への刺客を送ったと定信が伝え、その策を潰すのに「鷹狩り」を提案。奥右筆まで同行の案も。「鷹狩り」でのお山衆の襲撃は、衛悟や防人の警固で失敗。親子でのモロ対決会話あり。定信には十徳(隠居?)を命ずる。新規召し抱えの話もなし!ホッとしたのが…。2022/04/19
オーウェン
47
松平定信は奥右筆を潰すため、衛悟に新規召し抱えの話を持ち掛け、2人を別れさせようと画策。 一方将軍である家斉にも僧の刺客を使い暗殺を企む。 分かれることによって瑞紀の想いを知る衛悟。 そして父親として奥右筆として、この新規召し抱えの裏を知ろうとする併右衛門。 唯一将軍が城から出る鷹狩りがハイライトに。 家斉と治済の父息子の関係が明確に出る場面であり、初めて家斉が衛悟を認識することになる。 定信は完全に権力を失う状態になるが、素直に引くのかどうか。2023/10/21
海猫
40
静的な展開だった前巻から一気に動へ。今回も充実して面白いがシリーズは九巻を迎えてもまだ終わらず。また新たな風呂敷が広がりそうだ。もう数巻続くか?作品の長期化はいいが一冊一冊が薄まることなく密度を保ったまま終着点にたどり着くことを願う。2011/12/20
金吾
26
鷹狩りにおける決戦は読みごたえがありました。あの手この手で併右衛門を陥れようとする諸勢力はなかなかだなあと思いました。2023/12/30