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内容説明
孤独な日常にふと訪れた、数百万光年を越えた出会い。突如霧の中に浮かびあがった街で心を閉ざし続ける少年が望むもの。待ち続けたヨコハマ・リリィから、少年が受け取るもの。誰もが知ってる「あの人たち」が集うバー、エンドレス。忘れたい、思い出したい。20年の時を経て、女性の内に蘇る記憶。――何気ない日常。そこにこそ、人の生が輝いている。少年がその曇りなき眼で見つめる時、日常は奇跡の舞台へと変化する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
22
心に残ったのは『ヨコハマ・リィリィ』のエピソード。比較的小粒な物語が多かった巻だと思うが、リィリィのエピソードはこのシリーズの真骨頂、人間の素晴らしさが謳溢されていたように思える。実話ベースの物語だろうが、リィリィが次第に美しく見え、最後には神々しくすら映る。なにひとつ変わらなかったように見えたリィリィ。戦後の焼け野原でオルゴールだけを支えに幻想で身を守ってきたリィリィ。けれど彼女は賢者ですら理解の叶わなかった少年の行く末に思い至っていた。そして少年を暖かく送り出すリィリィ。人間って不思議で素晴らしい。2013/11/18
椿
11
「ホロ・ファコスネナムン・トラルファマドーラ婦人」「ジェシィ・アダムズ」「会社員Ⅰ」「ペーター・ユルゲン」「ロベルト」「ヨコハマ・リリィ」童話をちゃんと、読みたくなったよ。シンデレラの義姉たちの目のことは知らなかったなぁ。2016/09/12
exsoy
10
会社員IってNじゃ?と思ったら苗字の方かw2011/09/04
くさてる
7
ちょっと出来にバラつき感があるような。でも第26話「会社員・I」の完成度は素晴らしい。そして第29話「ヨコハマ・リリィ」が個人的ベスト。わたしは万能たる少年が人間の野蛮ともいえる勇気と自由さに負けてしまうタイプの話が好きなようです。2015/01/24
みやび@夜649
6
電子。「会社員I」お伽話の悪役が実は主役に残酷な仕返しされてたとは…そして会社員Iとはあの有名な…。店の名前がエンドレスというのも捻りが聞いてる。「ヨコハマ・リリィ」山下さんは若い頃と老いた姿を描くのが本当にうまくて切ない。長い間待ち続けたリリィちゃん…涙が出た。2021/08/11