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内容説明
変わらない日常に、感覚が麻痺した現代のサラリーマン一家。誰もが未踏の地に憧れた、探検家の活躍著しい時代に南極で遭難した2人の男。今から約100年ほどの昔――、時代の変わり目を生きた、貴族エッシャー家の少女。あらゆる時、あらゆる場所で、人間が放つ感情。永遠の命を持った美しき少年は、その感情の行く末を見つめ続ける。見据える先にはいつも、「人間」に秘められた真実があった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
15
シリーズ屈指の好作品が揃っているのではないか?三話とも、読み易く、かつ内容が濃い。特に2話目の探検家の行く末には、強く心揺さぶられた。恩執を乗り越えようとして、過去の愚かな自分を乗り越えようとして、それでも運命には抗えなかった隊長。橋の下の少年も、また。人間の心にある光や闇の、なんと深遠なことか。三話目の女性の放つ光もまた、他の人々ばかりでなく少年まで惹き付けて止まない暖かい光なのだろう。2013/12/19
椿
13
「末次家の三人」「リチャード・ウィルソン卿とグラハム・ベッカー」「二人のレディ・エッシャー」“見とどける者”か~。場合によっては、長時間とどまることもあるんだね~。2016/09/09
kujira
8
「……食卓を囲んだんだ……」というモノローグに泣きそうになった。今までいろいろな話の中で見て来た「あなたがここにこうして居ることは奇跡」という使い古されたフレーズが、突然リアルな空気感を伴って実感できた、ような感じ。2009/12/10
還暦院erk
7
蔵書再読。既刊を通して初読した時いちばん結末に驚いたのがこの巻の第9話p185とp196。そして南極の海や氷の冷たさが伝わってくるような画面構成が見事だ。他の2編も漫画ならではの効果と映画のような展開が楽しめた。不思議な少年は高校生になったり死神(?)になったり美青年執事になったり、変幻自在。2017/04/10
アイアイ
7
リストラされ自暴自棄になった男に気の遠くなる偶然の連鎖をみせる「末次家の三人」 南極大陸で遭難した過去に罪を犯した貴族、その遺族に似た男2人のサバイバル生活「リチャード・ウィルソン卿とゲラハム・ベッカー」 両親を亡くした11歳の貴族の少女の生涯を見届ける執事となった少年「二人のレディ・エッシャー」▽図書館2015/06/16
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