不思議な少年（２）

著者名：山下和美【著】

講談社（2011/12発売）

• ISBN：9784063288247

内容説明

神に愛された声を持ちながら、誰にも理解されずに生きる男。その飽くなき探究心で死をも知ろうとする哲学者・ソクラテス。遙かな未来、人からも神からも忘れられた土地に、2人きりで静かに生きた夫婦。無罪を主張する青年と、妻を介護する老人が起こす、百万年に一度の奇跡。――人間が、ただ人間らしくあろうとする時、忽然と現れる1人の少年。永遠の時を旅する不思議な少年が見た、「人間」の煌めく光と深い闇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[眠る山猫屋]

森の海に埋もれるようにして生きた夫婦の話も、ソクラテスの生きざまも好き。物語の楽しみ方を再認識させてくれる一冊。読み終わった後に、少しの間、再考の時間を与えてくれる。これってもしかして、最高の贅沢なんじゃないだろうか？

2013/12/13

[カザリ]

ソクラテスよかった

2015/01/31

[椿]

「鉄雄」「ソクラテス」「タマラとドミトリ」「レスリー・ヘイワードと山田正蔵」。ソクラテスが、かわいかったな～。

2016/09/07

[還暦院erk]

全巻コンプリートしたので再読。力作ぞろいの巻だ！第4話：鉄雄の歌が画面から聞こえてくるような、朗々とした悲しい物語。第5話：ソクラテスがおちゃめ。p70が特にお気に入り。少年は彼との出会いと別れによって冷笑傍観の立場を変えたのだろうか…？第6話：初読の時にはタマラの運命が可哀想で納得いかなかったけど、再読でなぜか泣けた。少年については、期待を持たせといてありゃ何だ的な不満は残った。第7話：ストーリーよりも映画的で大胆な構図と動きに目を奪われた。黒人青年がカッコいい。

2017/03/25

[まりもんママンﾟ+.*ʚ♡ɞ*.+ﾟ]

２巻は私の琴線に触れたのか、泣ける内容が多かった。森の奥深い土地で暮らす「灯台守」の夫婦の話は本当に泣けた。山下和美氏のコミックは今までスルーだったけどこんなにも良いのならもっと早くに知りたかった。

2016/01/17