内容説明
倫太郎が通う中学校で4名の少年が検挙された。校舎の窓ガラスを割った疑いらしい。きちんとした対応をとれない学校に対し、教師への違和感は爆発する。そんな中、倫太郎たち、教師、あんちゃんらが一堂に会する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
47
子供の成長と共に、社会問題となりうる学校教育のありかたがテーマになっている気がする。教師とは何か。人を育てるとは何か。永遠のテーマでもあり、教育の原点でもある。小さな頃からの倫太郎を見てしまうと出任せやその場かぎりの言い訳は通用しない。立場によって物事の本質の見え方も違うのだろうが。最近問題になっている教師のレベルも頭を掠めた。ほんの一握りの人の行いが教師という呼び名でひとくくりにされては堪らないだろう。続編の展開がとても気になる。2019/11/03
たぬ
15
☆4.5 引き続き中1。「人に執着するのではなく人の心に執着する」「小さな子と話をするときは相当のエネルギーを覚悟しなくてはならない」が特に印象深かった。倫太郎やその友人・親たちが言うことすることのすべてに共感できるわけではないけど(学校に何か言いたいことがあっても即座に駆け付けられる親は少数派だと思うしね)、お互いにどんどん意見を交わそうという姿勢は見習いたいな。たくさん出てくる子供の手による詩はどれも見覚えあり。どうやら「せんせいけらいになれ」で読んだっぽい。2024/11/03
sakadonohito
15
倫太郎中学1年生の話。嫌な教員に反抗したり不良に絡まれたり。著者の教育論が展開される。灰谷氏は混血のこと「ハーフ」じゃなくて「ダブル」派というのが分かった。自分もハーフよりダブルの方が妥当な表現だよなーとは思った。2023/01/20
山下哲実
11
灰谷健次郎氏の文章は優しさが溢れていて大好きです。私は最近、仕事のストレスで抑うつになり精神病院に1ヶ月程、入院しました。その結果、仕事は解雇となりました。こんな時だからこそ灰谷健次郎氏の文章は心に刺さります。何十年ぶりに読みましたが素晴らしい作品でした。多くの優しい作品を現世に残してくれてありがとうございます、灰谷先生。2022/10/09
恵美
6
子どもたちの成長と平行してお話しも奥が深くなりどんどん面白くなっていく。倫太郎、ミツル、タケミ、青ポンはこの後どのように教師たちと関わっていくのか一番気にかかるところ。あなたたちの澄んだ目で見極め学校を良い方向へ導いてほしい。一筋縄じゃいかないだろうけど。読みながら昔の金八先生が目に浮かぶんですね。荒れた学校に腐ったミカン。警察までもが関わってくる。金八のような熱血漢がいればいいんでしょうけどね。先が気になるので次の巻に進みます。2013/05/30
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