出版社内容情報
「この国を統べるのは、あたししかいない!」──先王が斃れて27年、王不在で荒廃する国を憂えて、12歳の少女が王を目指す!
この国の王になるのは、あたし! 恭国(きようこく)は先王が斃(たお)れて27年、王不在のまま治安は乱れ、妖魔までも徘徊(はいかい)していた。首都連檣(れんしよう)に住む少女珠晶(しゆしよう)は豪商の父のもと、なに不自由ない暮らしと教育を与えられ、闊達な娘に育つ。だが、混迷深まる国を憂えた珠晶はついに決断する。「大人が行かないのなら、あたしが蓬山(ほうざん)を目指す」と──12歳の少女は、神獣麒麟(きりん)によって、王として選ばれるのか。
十二国記シリーズ
魔性の子
月の影 影の海〈上〉
月の影 影の海〈下〉
風の海 迷宮の岸
東の海神(わだつみ) 西の滄海
風の万里 黎明の空〈上〉
風の万里 黎明の空〈下〉
丕緒(ひしょ)の鳥
図南(となん)の翼
華胥の幽夢(ゆめ)
黄昏の岸 暁の天(そら)
白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 第一巻
白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 第二巻
白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 第三巻
白銀の墟(おか) 玄(くろ)の月 第四巻
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
522
十二国記エピソード6読了です。今回の本は、まぁすごい!はじめ、陽子Loveの私は陽子がいないー!陽子どこー!って絶叫していたのですが、読み進めるうちにものの見事にのめりこみ、陽子じゃなくて良いかなとか思い始め、最終的にはこの子も、いやこの子が良いとかなっちゃう有様で。いやはや、すごいわ。もうね、時間を忘れて読み進められる、傑作本ってやっぱりこういうのを言うのですよね。十二国記シリーズは本当に面白くて、何度も読み返したくなるんです。伏線の張り方も秀逸ですし。まぁまずは、今出ている本を最後まで読みますけどね。2018/08/18
nobby
401
十二国記5作目。これは面白く、気持ちよく一気読み。12才のお嬢様による蓬山を目指す冒険活劇。「大人がグズグズするのなら、自分がまず試されてやる!」という珠晶のぶっ飛んだ想いと行動力がいい!少女ならではの思い込みは鼻につきながらも、鋭く正論ついている。やはり幼いと感じた思考の学習・成長たるや末恐ろしい(笑)物語の好転を分かって読むも、ドキドキの危機の連続は脇を固めるキャラ達の見せ処。思わぬ名前の登場にもニヤリ♪最後の「大莫迦者っ!」が心地よいこと極まりない。2016/09/20
NADIA
389
この十二国の世界では、王に最もふさわしい国民を麒麟が選び出すという仕組みとなっている。本書では昇山という「我こそがこの国の王だ」と自負する国民が逢山に出向いて麒麟に逢うパターンの物語である。ヒロイン珠晶は12歳の女の子。昇山するには早すぎる年齢だが、出会った大人を巻き込みながら、昇山を果たすため妖魔の出る黄海へと乗り出していく。正直なところ、珠晶のような小生意気な子供は好きではないが、彼女のブレない考え・態度、そして学び取ろうとする姿がとても気持ちがよく好感が持てた。シリーズの中でも爽快感が高い作品だ。2019/12/04
白いワンコ
375
『十二国記』の順を追ってくれば、恭王珠晶の人となりはもう明らかであるため、安心して読める本作だが…利広(大物)が語る「天の配剤」に(わかるわかる)と頷きつつ読み進めると、突然の犬狼真君(超大物)とその正体に思わず叫び声を上げてしまった!それもまた「天の配剤」なのだから、全てすんなりと腑に落ちてしまう。この世界観に、まだしばらく浸っていたい2019/12/10
あきぽん
287
弱冠12歳のお金持ちのお嬢様、荒野を行く‼強気で生意気だけど、まさに有言実行だったり自分のことばかり考えてはいないところが普通のコムスメとは違います。危機管理やアウトサイダーの問題など考えさせられつつ楽しく読んだところで、最後に予想外のどんでん返しを喰らいました。2019/11/23