内容説明
最強の霊能者・比嘉琴子には6人の弟妹がいた。だが、生き残ったのは真琴だけ。弟の双子・龍也と虎太を襲ったキャンプ場の惨劇、その下の弟の肇が挑んだ少年野球チームの怪、末子の栞が命がけで対峙した凶悪な獣。住人不在となった比嘉家は、いつしか呪われた家として話題を集めていた。家に現れる「ととはり」という文字列と、人を襲う化け物の正体とは――。家族の歴史を紐解く、比嘉姉妹シリーズの前日譚となる短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
140
澤村さんの比嘉姉妹物のある意味前日譚といえる作品集です。比嘉琴子には6人の弟や妹たちがいたのですが、生き残ったのは真琴だけです。なぜそのようなことになったのかを様々な事件の様子などを物語として紹介してくれています。その事件がやはり怪異的なものが多く澤村さんの面目躍如といった感じがしました。2026/05/28
ちょろこ
120
人生譚の一冊。いつもの比嘉姉妹の短編集だと侮るなかれ。これはシリーズファンとしては知っておくべき比嘉ファミリーヒストリー。琴子には6人の弟妹がいたこと。そして彼らがどんな怪異に遭遇し、どういう対峙をしたのか…単なる怪異潭としてではなく一人ずつの人生譚なんだと噛み締めるように読んだ。双子の弟のキャンプ場の惨劇から心がギュッと痛んだな。「ざんどぅまの影」を読んだからこそのその後の家族の姿が、一人で家族を背負っていたかのような琴子の姿がせつない。そして更にせつなく刻まれる"ととはり"の文字。確かな家族の印に涙。2026/07/06
しんたろー
119
比嘉姉妹シリーズ最新作は6つの短編集。大好きなのに人間関係をキチンと覚えていない自分にガッカリしつつ(琴子が長女なのは覚えていたが6人も弟妹がいたとは!些細な事なのに覚えていたのは映画『来る』で好演した柴田理恵さん(逢坂セツ子)の名前が出て喜んだ)も、初めて知った弟妹たちのキャラが巧く描き分けられ、彼らの無骨な優しさが物語に深味を与えている。故に、どの話も怖いけれど切ない味わいを堪能できた。中でも映画『SAW』をモチーフにした『メイク・ユア・チョイス』と琴子&美晴が登場の『かたので駅の怪』は好みだった👍2026/06/02
☆よいこ
101
比嘉家の子どもたちの話▽[チノカゼ、あるいは怪談の双曲線]比嘉龍也と比嘉虎太、キャンプ場で怪異に襲われる[受け継がれるもの]野球少年たち。比嘉肇が竹林の怪異を解決するも[このイベントはフィクションです/この怪談は実話です/この小説はエンタメです]Hさんの家。比嘉栞は壺の怪異に[メイク·ユア·チョイス]ソリッドシチュエーション·スリラー[かたので駅の怪]異世界駅から脱出するには[ととはり屋敷]玩具で遊びたくて出てくるような幽霊もいる▽やっぱ呪われている。シリーズ読み返したくなる。2026.5刊2026/09/06
absinthe
93
あの姉妹が強すぎる感があったが。ヒーロー級が死ぬ場面はつらい。主人公の他の兄弟がいかにして死んでいったのかの物語。短編集でやってしまうところがすごいのだが。悲しいし怖い。皆を助けようという気持ちが強い分だけ喪失感も大きい。それにしてもあんな父親からよくあの二人が生まれたな、と思う。ダメおやじとか、どこか心の闇を書かせるとこの作家は本当に良い。2026/10/15




