角川ホラー文庫<br> すみせごの贄

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角川ホラー文庫
すみせごの贄

  • 著者名:澤村伊智【著者】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • KADOKAWA(2024/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041138632

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内容説明

怖いのにおもしろい! 大人気比嘉姉妹シリーズ、短編集第3弾!

◆たなわれしょうき
いじめによって不登校になった中学2年生の翔太は、父の仕事の関係者である野崎昆の滋賀県での取材に同行することに。その土地では鍾馗の像を門柱に置く習俗があり、手が四本あるその独特な鍾馗は「たなわれしょうき」と呼ばれていた。翔太は取材中に不気味な影を目撃し、その夜、物言わぬ影に襲われる。この地には「ナニカ」がいるのだろうか――。

◆火曜夕方の客
比嘉真琴に持ち込まれた相談事。とあるカレー専門店に、毎週火曜日に不思議な客がやってくるという。彼女は1000円札でカレーを二人前買い、一口だけ食べるとすべてを持ち帰るらしい。不思議に思った店主が後をつけると、彼女は墓地の近くで姿を消した。この客の正体は、“幽霊”なのか――。

◆すみせごの贄
ある日「外出する」と言ったまま失踪した高級料亭の元料理長の男。彼の教室に通っていた生徒たちや、アシスタントを務める娘によると、失踪前から奇妙な“予兆”があったらしい。生け垣から覗く不気味な人影、傷つけられた門柱の表札、男が教室で零した「すみせご」という譫言。代理の講師として教室にやってきた一人の女が解き明かす真相とは――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

144
澤村さんの比嘉姉妹シリーズ最新作です。いつも今までにはあまり聞いたことのない怪異の話をしてくれますが、今回も6つの話が楽しめました。とくに「火曜夕方の客」は怖いのですがジーンとさせてくれます。「くろがねのわざ」は推理的な部分もあったりで最後のおちがきちんとしています。表題作は人間の感情がこのような怪異を生み出すということでのような感じでかなり背筋がぞっとしました。2024/04/02

キムトモ

103
久しぶりの比嘉姉妹シリーズ…時間軸を見失ない…これいつの話⁉︎とちょっと混乱状態でしたが🫤相変わらずの面白さ👍そろそろ長編読みたいぞー🫵(ノ-_-)ノ~┻━┻短編話も全解体し時系列読破に挑戦せねば😤2024/04/18

yukaring

84
比嘉姉妹シリーズの短編集。かなりホラー度が高くてゾッとさせられるお話ばかりで凄く面白かった。ある地方に伝わる「たなわれしょうき」の取材に出る野崎と編集長の息子・翔太。村に伝わる残酷な伝承。彼らが呼び覚ましてしまったものとは・・。料理研究家の辻村ゆかりが再登場する表題作は謎と怪異が絡み合い短いながらも読み応えあり。黒くて背が高くて痩せた棒のようなお化け"すみせご"の正体は?一番のお気に入りは「とこよだけ」心霊スポットである無人島で起こる不可解な現象。『ばくうど』の後のお話で切ないラストにジンとしてしまった。2024/04/02

眠る山猫屋

67
ほわわぁ面白かった。野崎さんにスポットライトが当たっている冒頭作品善き。“たなわれ”の痛さは想像を絶するよ、あんなの映画『テリファー』の股裂き以来だよ。でも野崎さんの良い人ぶりに救われた。無限迷宮での琴子さんの過去への対峙の姿勢も素敵。無敵な彼女も間違いは認めるし、先へ進む姿は凛々しい。真琴ちゃんを描いた短編は過去編になるみたいだが、生き生きとした姿が描写されていた。辻村ゆかりさんは・・・レギュラーになってたのか!?笑い方が少々おっかないんですが、何だか好きです、喪黒福蔵みたいで。2024/03/28

アーちゃん

58
比嘉姉妹シリーズ短編集第3弾。「たなわれしょうき」「戸栗魅姫の仕事」「火曜夕方の客」「くろがねのわざ」「とこよだけ」「すみせごの贄」の6編。時系列がわかりづらいが、『ばくうどの悪夢』よりほぼ前の話が多い。そして表題作は”最恐”辻村ゆかりが再び登場、こちらは2015年が舞台か(”去年亡くなった小林カツ代先生”による)。いずれもじわじわとくるようなホラー。今回は比較的琴子の登場多め。全部面白いが「とこよだけ」には驚いた。次作はぜひ『ばくうど』の続きをお願いしたいです。2024/03/30

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