内容説明
「お花が満開だよ。綺麗だねえ。キノ」エルメスが言った。「転ばなかったよ」キノと呼ばれた運転手が言った。
ピンクが混じった草原を走っていたキノとエルメスは、なだらかな丘を一つ越えた時、「前方に、お仲間」「ボクにも見えた」進む道の上に、今までまったく見えなかった、自然以外の物を見つけた。それは、道と草原の隙間に横倒しになっている一台のモトラドであり、それを起こそうと力をかけているが起こせないでいる運転手だった。
(「×××××の旅 ―25 Years―」、他全12話収録)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星野流人
35
5年ぶりの新刊とのことでした。めちゃくちゃ久しぶり、だけどいつも通りのクオリティで楽しめる旅の数々でした。好きだったのは、フォトの「試される話」。オチの一言がものすごく綺麗で、良かったです。「若い国」も短いエピソードながらオチの付け方が秀逸で好きでした。あと表紙の“若い”頃の皆がかわいくて良かったです。師匠は若い頃からそんななのか……。「冗談が通じない国」と「言い換える国」は、オチちょっと同じじゃない?とちょっと思ったり。あとがきを見るに、今後も色々と展開がありそうなので、楽しみにしております!2025/09/21
わたー
21
★★★★★待望の続刊。いやあ5年は長かった。だって23巻では時雨沢さんの作家デビュー20周年をお祝いしていたはずなんだぜ。閑話休題。モトラドやホヴィーは散々登場してきたが、バイクは初めてなんじゃないか?ってのとやっぱりバイクは空を飛ぶんだな!っていうのがこの巻を読んだ素直な感想。いや、いい加減、このシリーズとの付き合いも長いのでバイクは既出だったのかもしれないし、バイク(注:空を飛ぶものを指す)とかって記述があったのかもしれないが。今回は口絵2編とプロローグエピローグの他に全8編のお話を収録。2025/09/11
イシカミハサミ
16
かれこれ5年ぶりの新作だそうです。 新作を含めて時雨沢さんの作品が連続刊行されるようで 嬉しい限りです。 今回は〇〇の国よりも 〇〇の話みたいなタイトルが多く、 物語性の強めな巻になっています。2025/10/17
日奈月 侑子
12
力を与えられた国が、最後に前半部分が明らかになってからもう一度最初に戻って最後まで読むと物寂しさとやるせなさの後味…と思って最後をめくって、顔のない人形がこっちを見ながら命令を待っている様を思い浮かべて、ちょっとゾッとしてしまいました。人形の主になった男は強運と言えば良いのか、それとも引いた願いと自分に見合わぬ力を持った運が悪かったと言えば良いのか。何にしてもやるせなかったです。 個人的には、「綺麗になれる国」と「若い国」、「冗談が通じない国」の話も皮肉が効いてて好きです。冗談~は現実で全然聞く話だな、と2025/10/08
きたさん
12
5年もの間発行されておらず、もしかしたらもう二度と会えないのかも…と不安になっていたキノに久しぶりに会えたことにとにかく感謝。今の私たちには必要なシリーズだと思うので、これからも末永く書き続けてほしい。2025/10/02
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