内容説明
そう――。 この世界は美しく、そして輝いている。 ボクの心を落ち着かせ、なごませてくれる。辛いことを忘れさせてくれる。それが、ボクの心がおかしくて、狂っていて、壊れていることの証明だとしても……。 それでもボクは、そう思えることを幸せに思う。思える今を大切に思う。 さあ――。 ボクはこれからもこれを見続けよう。ボク以外の世界中の人が、これを美しくないと吐き捨てても。そう思うことが、これ以上ないほどの間違いだとしても。 ボクが、これを美しいと思うかぎり。 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第5弾!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
21
人を殺すことができる国が印象的2018/09/22
土瀝青
13
自分の行動や考え方、好き嫌いは自分で決めるという当たり前、それができる強さについて考えさせられてしまった・・・。2018/11/08
yohiiiidayo
13
「人を殺すことができる国」法律と慣習は別、なんですよね。それにしても少しずつ後書きが壊れてきた感じ。さすが作者様。2016/09/10
海亀
10
読了~【病気の国】と【英雄達の国】はなんだか切なくなった。きっと、それで良かったんだ2016/11/09
_bookuma
8
2017年126冊目。この巻では、キノの戦闘シーンや銃を使用するシーンが多くて展開が面白い。ようわからんけど勝手に襲われることがやたら多かった印象。お気に入りのお話は「夕日の中で」「人を殺すことができる国」「店の話」「病気の国」。特に印象的だったのは「人を殺すことができる国」の中でのレーゲルのことば。「"禁止されていない"ということは、"許されている"ということではないんだよ」にはハッとさせられました。禁止してないからやってもいい、そんなこたぁないよな。全部に当てはまる、深い発言だと思いました。2017/11/17