内容説明
板橋捜査一課長のキャリア観を変えたのは、共に誘拐捜査にあたった大森署時代の竜崎だった。そんな竜崎も警察庁の長瀬審議官の前では一介の中間管理職にすぎない。竜崎の家族である、冴子、美紀、邦彦。署長転出直後の部下たち。神奈川県警のトップ、佐藤本部長。さまざまな人々の目から見た竜崎伸也の素顔、そしてその凄みとは。『隠蔽捜査』シリーズへの愛が深まる、絶品スピン・オフ短篇集。(解説・若林踏)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
95
★★★★★★★☆☆☆隠蔽捜査シリーズのスピンオフ第3弾。前作・横須賀での捜査手法を巡り、警察庁審議官の長瀬に呼び出された竜崎。処分を仄めかす長瀬に対し、竜崎が取った行動とは――(「表題作」)。シリーズ本編では脇役となる人物の視点で綴られるが、注目すべきはそれでも圧倒的な竜崎の存在感。各々が抱える悩みも竜崎にかかれば一瞬で霧散してしまう。その痛快さは今作でも健在だ。なお、本シリーズの副題は漢字2文字で統一されているため、「審議官」という副題には少々違和感も。尤も、私も『白夜行』だけ漢字3文字ではあるけれど。2026/08/12
くたくた
63
実質的には再読。署長が空席となった大森署の一日。奥さんの冴子さんが冴える「内助」、どこか頼りない息子の邦彦、長女美紀の正義感。「仲の悪い」阿久津と平田の両参事官。しかし真骨頂はやっぱり竜崎のおべっか使い!当の竜崎は、必要なことをしただけです、と涼しい顔だけど。おべっかもつかえれば、屁理屈もこねられる。さすが頭がキレる人はひと味違う。この刊は、竜崎のいろんな面が見られてとても好きです。2025/08/29
セシルの夕陽
60
【隠蔽捜査シリーズ9.5】スピンオフ 9話短篇集。大森署から神奈川県警へ異動した竜崎伸也。大森署の新署長がトラブルで着任が遅れた、署長がいない『空白』はkindleで既読。妻:冴子『内助』、長男:邦彦『荷物』、長女:美紀『選択』と家族の話〜警察組織内部のトラブルにまで、楽しく読めた。大森新署長の藍本小百合の小説シリーズにも興味が湧いた。人って、組織の中でのポジションに翻弄されるんだなぁ。それは警察だけじゃなく、会社や自治体、学校やママ友に至るまで、人が集まれば自分の立ち位置に拘る。犬の社会もそうだけど😅2025/10/21
大阪魂
39
隠蔽捜査シリーズスピンオフ3冊目で計12弾!9編の短編集!例によって部下とか元部下の大森署の副署長とか奥さんの冴子さんとか竜崎さん以外の目線からみた竜崎さん!元部下とかは竜崎イズムに染まりかけてはいたんやけどまだまだ旧態依然の警察の習慣とのはざまで悩みまくり!そんな悩みを「目的のためには何したらはよ解決するか」ってシンプルな行動原理でバッサリ解決!解決のためには審議官に「歯が浮くようなおべんちゃら」もできるゆーんはちょっとびっくりやったけど!面倒なことは先回しせずまず動くとかほんま大事やねー!勉強なるわー2026/05/31
金吾
39
○竜崎さん以外が主人公でありながら、最終的には竜崎さんが美味しいところを持っていきます。どの話もテンポよく面白いです。2025/12/18




