内容説明
大森署署長として功績を挙げた竜崎伸也は、神奈川県警に刑事部長として招かれた。着任後まもなく、東京都との境で他殺体が発見され、警視庁との合同捜査に。被害者が中国人で、公安が関心を寄せたため、事案は複雑な様相を呈してゆく。指揮を執りつつ、解決の鍵を求めて横浜中華街に赴く竜崎。彼は大規模県警本部で新たな重責を担うことができるのか――。隠蔽捜査シリーズ第二章、ここに開幕。(解説・吉田大助)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
148
★★★★★★★☆☆☆神奈川県警に活躍の場を移した隠蔽捜査シリーズ第8弾。着任早々、東京都と神奈川県の県境付近で男の他殺体が発見される。被害者が中国人だと判明するや、事態は思わぬ方向へ動き始め――。これまでも様々な組織と対立するも、原理原則を貫き事件解決に導いてきた竜崎。今作でも中国の諜報組織や警視庁公安部など、国家レベルの相手に対してもブレない竜崎の信念が眩しい。妻・冴子が起こした教習所での交通事故トラブルも、その解決方法が痛快だ。竜崎のような人物にこそ外務大臣を務めて欲しいと思うのは私だけではないはず。2026/05/16
ノンケ女医長
143
警察署長から警察本部の刑事部長へ栄転した竜崎警視長。役職の重責さが作品の隅々にまで描かれている。これまでは、所属の部下とのやりとりが多く、お互いの信頼構築から「尊敬できる上司」へと自覚なく変わっていく過程が面白かった。今作では竜崎が、さらに上級幹部、また警視庁や公安、外務省の動きにも気を揉む展開となっている。事件解決に至った大きなカギは、警察OBである滝口達夫ドライビングスクール所長を懐柔したことだった。この流れが、どこか不自然で、これでいいのだろうかと思いながら読み終えた。2022/12/16
みも
135
大森署から神奈川県警へ異動になった第1作目。竜崎が常日頃から公言するように彼の行動に揺らぎはないが、周囲の状況が大きく変化しており、言わば新たなステージと見ていい。「清明」今回の副題はなんと漢詩から。「七言絶句」という言葉を目にするのは学生時代以来かも。華僑の懐に飛び込む竜崎の大胆不敵さは、凡人の理解を超えた予測不能な行動と言うべきか。また、外交手法を慮る事無く直球で貫徹する強固な意思は、読者の誰しもが憧れるところであろうか。それほどシリーズを追いかけない僕であるが、やはりこのシリーズは僕の中でも別格だ。2025/04/28
kk
112
図書館本。我らが竜崎警視長、神奈川県警での初舞台は正体不明の外国人を被害者とする殺人事件。華僑社会内部の軋轢や警視庁公安部の思惑などが複雑に絡み合う中、この犯罪の背後にある大きな構図に一歩づつ迫っていく竜崎と新しい仲間たち。県警の曲者OBや教条主義的な公安スタッフまでも何となく信服させられてしまう、彼のぶれない原則主義。話がうまくできすぎてるって感じもしますが、そんなこと言うのは野暮天ってもんでしょう。早く次巻も読みたいです。2023/07/31
ケイ
111
久しぶりの竜崎。伊丹も登場とは今野さんのサービス精神かしら。随分と風通しの良い職場にみえるが、さてこれからはどうなるかまた次が楽しみだ。中華街も高級店が立ち行かなくなり、中の結束も崩れはじめ、新参対古参、高級店対大衆チェーンや小籠包店のような事態になっているとは驚いた。そういえば、聘珍樓も事業譲渡したのだよなあ2023/06/14
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