内容説明
茜は大学4年になり、イギリス留学を終えて月白邸に帰ってきた。妹のすみれの成長と変化に少し寂しさを感じる一方で、青藍も同様に、世界の広がった茜に対して眩しさと距離を感じており…。そんなある日、一条寺にある馴染みの喫茶店に呼ばれた青藍と茜は、常連客の村雨静に「ある女を笑わせてほしい」と言われ、雨の中に立つ女の錦絵を見せられる。また日本画の仕事の傍ら扇子家を始めていた青藍は、東院家に季節の扇子を届けにいくなかで、青藍を捨てて失踪した母について知ることになり…。大人になった茜と、ある決意をもった青藍の新たなる一歩を美しい京都の四季絵巻とともに描く、月白邸の物語。新章スタート!
目次
一 笑わない女
二 お化けが来る
三 皐月の毒
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
100
シリーズ7作目。時は流れ、家族の形は変わっていく。それでも月白邸ではその時なりの穏やかな時間が流れて。留学から帰った茜と中学生になったすみれの成長ぶりが眩しい。若いっていいなぁ。お互いを思いやる気持ちと繊細な季節の移ろい。読んでて安らぎます。次巻も楽しみ。2024/05/27
ツン
77
ちょうど宮崎駿映画の解説動画を観た後だったので、なんとなくメイのイメージで読み始めたすみれが、サツキになっていて驚きました(笑)大人になったよね。次で終わりなのかと思っていたから、続きがあって良かったです。茜も一緒にお酒が飲める歳になってるし、もう少し二人の関係が進んでもいい気がするんだけど。2024/03/20
よっち
28
時は流れ大学4年になり、1年間のイギリス留学から帰ってきた茜。大人になった茜と、ある決意をもった青藍の新たなる一歩を描く第7弾。茜の代わりに朝食を作るようになり、彼氏ができていた妹のすみれ。みんなの成長と変化に茜が少しだけ寂しさを感じていた一方で、同様に世界の広がった茜に対して眩しさのようなものと距離のようなものを感じていた青藍。青藍の母のことが明らかになったり、東院との関係も少しずつ変わったりと、誰もが変わることを実感する中で想いを自覚してゆく茜と青藍がこれからどうなるのかも気になるところではあります。2024/03/18
はなりん
21
一気に時が進んで茜ちゃんが大学4年、すみれが中学生。月白邸の雰囲気やこれまでのあり方に変化があり、少し寂しい。皆の成長と旅立ちは喜ばしいんだけど、4人の家族の形が好きだったので。晴時さんが幸せになって嬉しいんだけど、複雑な気持ち。青藍と茜ちゃんも両片思いな感じで、家族という枠に囚われている感じだけど、茜ちゃんが成人した事で、少し進展するかしら?2024/06/23
栗山いなり
9
イギリス留学から戻ってきた茜を主人公に展開される訳あり『家族』の物語シリーズ7巻にしてセカンドシーズン第1巻。いやーこういう物語を待っていた!と言いたくなるような作品だった。このシリーズが続いてくれるのは素直に嬉しいし実に安定した物語の中に変わっていく要素もあってそれも実に良かった2024/04/27
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