内容説明
無実は愛を救うか?
すべてが幻なら、私は泡のように消えるしかない
幸福は泡のように消え去る。夏子は絶望感に包まれていた。
伊豆へ静養旅行に向かった筈の父が、茨城県大洗海岸で縊死。夫が容疑者に。勾留期限はクリスマス・イブの午前零時。残されたのは僅か三日。
夫の無実を証明すべく奔走する夏子の前に、父の黒い過去が次々浮かび上がる。裏切りと愛に引き裂かれた女が聖夜に見たものは?
アイリッシュ『幻の女』に挑むタイムリミットサスペンス。
解説 有栖川有栖
イラスト ONIKU kuitai
〈目次〉
Introduction 有栖川有栖
泡の女
Closing 有栖川有栖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
だるま
14
笹沢作品の有栖川有栖セレクション第12弾。夏子の父が「旅行に行く」と言って出掛け、縊死状態で発見される。自殺とも他殺とも取れる状況だったが、夏子の夫がデタラメなアリバイを主張したり、旅行先の父と連絡を取っていたりと怪しい行動が明らかになり、重要参考人として拘束されてしまう。勾留期限は3日。夏子は夫を信じ、別の犯人がいると思いつつ、犯人を探す時間が無いので父に自殺する動機がある事を証明して、夫を助けようとする。タイムリミット物の『幻の女』と比較されているが、全く別物で出来も数段劣る。ツッコミ所だらけだった。2023/08/16
ふぃえ
7
有栖川有栖選 必読! Selection12。父親が死亡し、夫がその殺害犯人に疑われる女性主人公が夫の嫌疑を晴らそうと奮闘する話です。怪しいと思っていた人は、まったく関係なく善意の人でした。終盤の怒涛の展開は無理もなく楽しく読めました。昭和の雰囲気が懐かしかったです。2025/12/27
しゅー
5
★★★なんだかんだで読み続けているこの企画。『幻の女』ならぬ『泡の女』で物語も相似形。殺人容疑で勾留中の夫のために、妻が奔走するタイムリミット・サスペンス。当然ながら途中で本家から離れて一ヒネリ。それにしても時代背景の古さは相変わらずで、隣家に電話(もちろん固定電話ネ)を借りに行くとか、夫が平日にキャバレーで飲んだくれて朝帰りなのに妻が平然としているとか、ちょっとした異世界物。今となってはミステリとしての結末が予想の範囲内ではあるがスマートに着地。小説のテーマとミステリの構造が密接にリンクしていてお見事!2024/01/14
kenitirokikuti
5
夏バテもあって流し読みとなった▲この「笹沢佐保サスペンス100連発」シリーズは名作コレクションとかではなく、字句通りに受け取るべきだろう▲本作は1961年刊行。松本清張『ゼロの焦点』映画版公開の年だ。そして、もちろんタイトルはアイリッシュ『幻の女(ファントム・レディ)』のもじり。でも、『ゼロ』も『幻』も、細かい内容は忘れちまったな…。2023/08/30
読書国の仮住まい
1
ボリューム あたくし、ここにいます 世界観 夏子の父が縊死体で見つかった。 しかし明らかに他殺の痕跡があり、容疑者として夏子の夫達也が勾留される。 期限は後3日。 夏子は夫の無実を証明するために独自に調査を開始。 しかし夫にはアリバイがあることが判明。 なぜ彼はそれを主張しないのだろう? やがて父の隠しておきたかった過去も突き止める…。 補足事項 酔いが回った男性職員が『じっと見ていると、犯したくなる身体だ』と言う。 単純に気持ち悪いんですけど。 ホットのレモンスカッシュって何? レモネードじゃなくて?2026/04/21
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