内容説明
〈笹沢左保サスペンス〉第6弾は、いまだかつて無い斬新な密室トリックでファンのド肝を抜いた『求婚の密室』が登場。美貌の女優・西城富士子の花婿候補は2人に絞られた。莫大な西城家の財産と共に彼女を手にするのは誰か? 発表当日の朝、決定権を握る父・西城教授と妻は密室状況で殺害される。“かぐや姫”を手にしたければ、密室の謎を解け! 『他殺岬』で名探偵役を演じたフリーライター・天知昌二郎も探偵レースに参加。謎のダイイングメッセージ、西城教授の過去の犯罪、謎めいた13人の招待客たち──。謎解きパズルに徹した渾身の本格クラシックミステリをご堪能あれ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
60
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/08/post-8ca98a.html コブ付きの探偵として、ちょっとおもしろい趣向です。2022/08/16
だるま
22
数ある笹沢作品の中から有栖川さんが選んだ傑作集の第6弾。このセレクト、段々と質が落ちている気配だったが、これは面白かった。笹沢氏が初めて密室トリックに挑んだ作品との事で、そのトリックの実現には何の失敗も許されない相当な厳しさがあるが、ギリギリセーフだと思う。『他殺岬』の主人公が再び探偵役になり、密室の事件を自殺だと主張する者と他殺だと主張する者の意見の後に自分の推理を披露する。実に単純な構成で、書く作家に寄っては中編で纏まりそうな題材なのに、主人公のロマンスとかを入れて長編に仕立て上げたのが見事だった。2022/09/03
コチ吉
13
このシリーズ、何となくセレクトの質が落ちてきたと思っていたが、密室トリックに真っ正面から挑んだ作品とのことで、手に取った。前半の自殺説はあえて取り上げる必要はないと思ったが、成立するのかギリギリの犯罪計画は探偵の愛欲の物語と相俟ってそれなりに読ませてくれる。2022/10/06
やまだん
13
軽井沢の別荘の敷地内の密室で、老夫婦が殺害される。老夫婦の養女である美貌の女優、西城富士子に求婚できるのは、最も説得力のある推理をした者。弁護士、医師、ジャーナリストの3人が推理を競う。こう書くと、ガチガチの本格モノというイメージだが、3人の探偵役のうちの1人の推理は、密室で死体が見つかったのだから自殺、というもの。推理合戦、多重解決モノというほどではない。それでも、さすが笹沢左保と思わせる話運びのうまさはある。1978年の作品で、ところどころに古臭さはあるが、十分に楽しめるデキの作品である(60点)。2022/09/03
桂 渓位
10
密室トリックは、真犯人しか不可能な技法であり、この箇所は色褪せないというか見事だと感じました📕 只、天知と富士子の恋は正直濃すぎてお腹いっぱいになっちゃいました^^; 子供連れてきて、何やってんだかと💧 個人的に、天知が軽井沢の別荘に招かれた客を評する場面があるので、辛辣過ぎて笑ってしまいました✨ 後、天知がチョコを食べる描写が所々にあるのですが、時期は8月、溶けてないか?と^^;2024/08/04
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