内容説明
ーー鏡よ鏡。あの月にふさわしい女は、誰?
「昔むかし、あるところに、暗雲姫と呼ばれる美しいお姫さまがいましたーー」
穏やかな9月が終わり、10月。
藤志高祭の準備は佳境を迎えている。俺たちのクラスの出し物は、オリジナル演劇『白雪姫と暗雲姫と優柔不断な王子さま』。
白雪姫は夕湖で……あとはわかるな?
なずなの意図を感じつつ、俺たちは映し鏡のような物語を演じていく。
はふう、と。真夜中みたいな吐息を漏らして、暗雲姫が口を開いた。
「鏡よ鏡。ーーこの世でいちばん美しいのは、誰?」
朱々しい毒りんごを胸に潜ませて。七瀬悠月の舞台が、幕を開けるーー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海月
63
なんだかどんどんダメになってないか?重くてページ稼ぎにしか思えなくなってきた。ノッテルときの朔はどこにいった?それだけ計画が変わっているような感覚でもはや別物の感じすらする。辛口のようで申し訳ないがそろそろ限界なのだろうか? 初めはものすごく面白かっただけに続かなく残念です。2023/08/09
よっち
35
穏やかな9月が終わり10月。藤志高祭の準備も佳境を迎えて、千歳たちのクラスではなずな脚本のオリジナル演劇を行うことが決まり、千歳・悠月・夕湖が共演する第八弾。三人の性格や関係をそのまま落とし込んだオリジナル演劇。美学よりも出し惜しみしないことを優先するようになった悠月、それに複雑な想いを抱く陽。演劇の構図には笑ってしまいましたが、これまでをものともしない紅葉の覚悟により周囲の関係は激変していって、現状維持から前に進むことを決意したヒロインたちの覚悟があって、波乱不可避の藤志高祭で何が起こるのか続刊に期待。2023/06/19
confusion_regret_temptation
33
誰しもにある(あった)青春時代を煮詰めて煮詰めて特濃に濃縮した物語。こんな17歳を送った人なんて現実にはゼッタイにいないからこれは異世界モノと言っても差し支えないかもしれない。改行と余白をふんだんに使って空気感を出しているのは良いですが、ページ数が無駄に多くなり過ぎてしまっているのも困りもの。しかも次巻に続くとか!2023/06/20
如水
20
前作、破壊力抜群のハイスペック後輩、紅葉登場によってボロボロにされたヒロイン達。さぁどうする?…と言う話では無く、七瀬回でした(イヤ、多分其々追々答えは出すんだろうけども)。七瀬悠月に始まり七瀬悠月に終わる。吹っ切れた七瀬に対して千歳はタジタジです。けどこれって最終的には〇〇に落ち着くと思って良いんだろうか?まさか此処迄話ししといてイヤ実は…なんて事無いかと(もしそうならマジで糞野郎)。今からは全てが回収回となって行く…予感が💦-終わってしまった夏。変わってしまった秋-の始まり始まり~見たいな感じです。2023/09/18
しゃお
20
「鏡よ、鏡」七瀬悠月はナナとして、その覚悟を見せるけれど、ナナは悠月であって悠月では無い。ヒーローでは無くなってきた朔だけど、土壇場ではヒーローであり、それに救われるのは悠月もだけど朔も。それにしても悠月推しには満足感半端ない巻となりましたが、文化祭は?!気になる文化祭は、実質下巻となる9巻を待たないとはいけないとは、待ちきれない。演劇で描かれるアドリブの行方は果たして・・・?!2023/06/27