ハルキ文庫 冬に光は満ちれど ブラディ・ドール（13）

著者名：北方謙三【著者】

角川春樹事務所（2022/09発売）

• ISBN：9784758441995

内容説明

かつて師と仰ぎ、相棒でもあった市来を捜すため、山南定男はこの街へやって来た。男たちは高額な報酬を受け取り、標的の人生を終わらせる「殺し」の仕事をしていた。ただ五年前、二人ともこの稼業から身を引いたはずだったが、なぜか市来だけはこの仕事を続けていた。老いたこの男を止めるべく、山南は市来が狙う標的を追うことにした。しかしその裏には、市来が抱く壮絶な真の目的があった！！大人気シリーズ第十三弾！！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[しんごろ]

またこの街に一人の男がやってきた。その男の名前は山南。かつて師であり相棒でもある市来を探しにやってきた。二人の仕事は「殺し」。市来を探しにやってきた山南。市来を探す山南に、山南の目的を知らないソルティが接触。さらに忍が、群秋生が、この街に居座った波崎も山南に接触。巧妙に目的を隠す山南に、ソルティ達は振り回される。ラストは衝撃。ただただ呆然。まさに“敵を欺くにはまず味方から”の展開に。北方謙三が思う“漢の美学”、“死の美学”を十二分に堪能できる今作だ。

2025/06/06

[優希]

相棒の依頼から身を引いたはずがまた続いていたなんて。市来はずっと狙う標的があったのですね。裏にある壮絶な心理にただ呆然とさせられました。

2022/06/27

[サン]

ブラディドールシリーズ13冊目。殺し屋の山南は親父と慕う市来を追って街にきた。酒にはこだわらないが、コーヒーにはうるさい男。人切ったナイフで捌く魚はあまり食べたくはないな、と思う。

2018/09/23

[フク]

#読了 マスタング乗りの山南が久納義正を狙う暗殺者を追ってS市にやってくる。 図書館

2024/04/07

[白きゅまⅢ]

『ブラディ・ドール』シリーズ第13巻。この雰囲気に、このテンポ、そしてなんという哀愁、これぞまさしく北方ハードボイルドです♪個人的に、今回の主人公である山南 定男は、人間的に結構好きなキャラクターでした！本作では、群秋生やソルティの出番が余りなくて、少し残念に思いました！しかし前作の主人公である、波崎が結構絡んできて、退屈することなく読み終えることができました。本編のちょっとしたアクションシーンが、船戸与一作品に似ているなぁと、発見してしまいました。★★★☆☆

2019/10/14