内容説明
栄達させられたアグリッピナに巻き込まれ、側仕えとして激務の日々を送っていたデータマンチ転生者エーリヒ。数々の修羅場を乗り越えた彼は、ついに丁稚の立場から解放されることに! エリザやミカ、ツェツィーリア達としばしの別れを惜しみながら、エーリヒは冒険者となるべく帝都を旅立つのだった。ひとまず故郷を目指す中、ひょんなことから知り合った馬肢人の少女ディードリヒ。高い戦闘能力を持ちながらも戦士としての心構えが未熟な彼女をもったいなく思ったエーリヒは、しばらく彼女と同道することを決めるが……?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、ドタバタ珍道中な第6幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
20
★★★★★アグリッピナ氏に巻き込まれる形で数々の政治闘争に明け暮れてきたエーリヒであったが、ようやく年季が明けて帰郷の途につくことに。しかしそれは、大いなるクソイベント開幕の序曲であったという第6弾。序盤は一生モノの友諠を結んだ相手との別れを丁寧に描いており、しんみり。特に灰の乙女との別れには思わず涙が。3年間支えてくれた優しい彼女にもう会えないのかと思うとつらい。さて、中盤以降は帰郷の道中を書き下ろしているのだが、書下ろしなのをいいことに著者の趣味全開なヒロインを追加していて、一生ついていこうと決めた。2022/07/25
燃え尽きタコ
19
これまでの魔導院編のメインキャラに別れを告げ、冒険者になるため故郷へ帰郷する。その道中の連続クソ単発イベントの話。 あんまりにもファンブルを繰り返し騒動に巻き込まれるエーリヒさん、マジでPC1で可哀想。 実力だけはあるフラフラ馬娘のディードリヒさんが、理想的な遍歴の騎士ムーブをするエーリヒと旅をする内に最初の憧れを思い出す成長譚良かった。 これまでの積み重ねのおかげで、エーリヒの過去編に登場する憧れの先輩枠的な挙動に説得力しかないの良いっすね。2024/09/20
じお
12
★★★★☆ 丁稚として、というか丁稚以上の働きの激務を無事終え、念願の冒険者になるため帰還の途につくエーリヒ、だが試練神に愛された彼の家路が何事もなく終わるはずもなく、果たして彼は無事家に着けるのだろうか、データマンチファンタジー第6巻。面白かったです、私は書籍版からの読者なので分かりませんが、ウェブ版からは95%増しでの内容らしく、そういうの書籍を買うメリットに繋がって良いですよね。道中で出会うヒロインはあとがきにもあるように、今までの娘達と比べ未成熟というか、ある意味歳相応で素直な印象。→2024/08/16
げんごろう
12
丁稚から解放されたエーリヒの旅立ちを描いた今巻。 仲間との別れには予想以上にしんみりさせられました。 特に灰の乙女…。 ただその一方、新たな出会いや久しぶりの故郷での再会と、今後への期待が膨らむ内容で大満足。 次巻も楽しみです。 2022/08/20
真白優樹
10
丁稚の立場を終え故郷へ帰る中、未熟な馬肢人族の少女、ディードリヒと出逢う今巻。―――旅は道連れ世は情け、然して波乱は大騒動? 故郷に帰る、それだけなのにドタバタな珍道中を繰り広げる中、ディードリヒを導き成長させていく今巻。一つの章の〆と言わんばかりにエーリヒの完成された強さが光る中、ディードリヒという成長するヒロインの魅力もある、いつもとは違う面白さのある巻である。ようやっと果たされた再会、還りた故郷。果たしてやっと始まる約束の冒険の中、エーリヒはどんな出会いを得ていくのか。 次巻も勿論楽しみである。2022/07/28