内容説明
ツェツィーリアを巡って帝都を駆け回った事件も解決し、どうにか帰還を果たしたデータマンチ転生者エーリヒ。
しかしエーリヒの知らないところで事件の波紋は大きく広がっていて、雇用主であるアグリッピナに望まぬ栄達が押し付けられる事態に。
しかも与えられた伯爵領は利害関係が絡まり合う厄介極まりないもので、どう考えても面倒ごとが待ち受けている様子。
そして当然のように巻き込まれるエーリヒは“貴族の側仕え”としてアグリッピナに連れ回され、今まで以上の激務の日々を送ることになるが……?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、策謀渦巻く第5幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
20
★★★★★恒例になりつつある前回のセッションのリワードから。一つの危機を乗り越えても、その影響は多かれ少なかれ残っていく。日常編も絡めながら、それをしっかりと読ませてくれていて非常に良かった。主人公よりも遥かに力を持っている超越者たるアグリッピナ氏がやり込められる姿は、昏い快感があってよかったし、氏が道連れだと言わんばかりに多方面に被害をまき散らしている様も、全くの部外者である読者にとっては最高の娯楽だった。最終的にエーリヒにしわ寄せが来て、彼がそれをギリギリでこなしていくことも含めて。2022/03/22
げんごろう
14
“外道”から“ド外道”へ進化したアグリッピナの性格の悪さ(褒め言葉)を堪能させて頂きました。 絶対に敵に回してはいけない。 触らぬ外道に祟なしといったところですかね。 ヘンダーソンスケール2.0も含め大満足な1冊。 文句無しに面白かったです。2022/03/22
真白優樹
10
夏が来て帝都が落ち着きを取り戻す中、アグリッピナが叙勲された事で新たな厄介事に巻き込まれる今巻。―――終わりが近づく季節の中、それでも終わらぬものがくる。 貴族の従者として領地を回したり、更には主を狙い来る刺客を迎撃したり。叙勲から始まる新たな戦局の中を、溜息を吐きながら駆け抜けていく今巻。大怪獣バトルを始め熱いバトルが目白押しな、更なる熱さと面白さのある巻である。帝都での生活の終わりが見え始める中、濃密な最後の年はエーリヒを何処へ導くのか。果たして無事に彼女の元へ帰れるのか。 次巻も勿論楽しみである。2022/03/02
イツキ
4
突然伯爵にされたアグリッピナ氏とそれに巻き込まれたエーリヒの奮闘が面白かったです。今までにないタイプの亜人も登場して一風変わった戦闘が繰り広げられるのも良かったですし、今まで匂わされていただけのアグリッピナ氏の本気(?)の戦闘力も描写されて満足。お馴染みヘンダーソンスケールの方も最高でした。2022/11/16
hisa_NAO
4
若年性癌で人生を終えた商社管理職30代男性の記憶を「思い出し」た、主人公。未来仏の祝福で、自分を思うが儘にする権能を与えられ、剣と魔法の世界で為したいように為す物語。 つまりは、テーブルトークロールプレイングゲームの世界を小説で楽しむ、その5巻6冊目。主人公、13歳の晩春~14歳の晩冬。 ヘンダーソンスケール2.0Ver0.2で、もしかしての未来SS付き。死靈に仕立てられた主人公!!2022/03/01