内容説明
幼馴染のマルギットと共に辺境の地マルスハイムで冒険者となり、盟友のジークフリートらと共に氏族“剣友会”を立ち上げたデータマンチ転生者エーリヒ。彼らはマルスハイムに蔓延しつつある麻薬“魔女の愛撫”の出所を追う中、刺客に襲われる情報屋のシュネーを救出する。彼女から得た情報を元に調査を進める中、エーリヒ達は麻薬組織の親玉に辿り着くため一計を案じ……?
一方、シュネーを取り逃した刺客の一党は、計画の妨げとなる存在としてエーリヒ達を標的に定めて動き出すのだった。
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、第9幕フィナーレ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
21
★★★★★脳髄から変な快楽物質が垂れ流されているのを幻視するくらいには堪能させてもらった。マルスハイム全てを巻き込んだ陰謀と、猫頭人の情報屋を狙った謎の達人級の暗殺者一党との因縁に一応の決着がつけられる下巻。上巻ではやたらと規模と被害がでかいわりにその全容が見えていなかった陰謀に対し、断片的な情報から誰がこの絵図を描いていたのか真相に迫っていく様は、著者の筆が乗りに乗っていることがわかるほど複雑かつ精緻に描かれていて非常に良かった。またミドル1回とクライマックスで語られた暗殺者一党「一椀党」との戦闘は、2024/03/25
真白優樹
12
シュネーが集めた情報により黒幕への襲撃準備が始まる中、暗殺者集団がエーリヒを狙い動き出す今巻。―――多対一、必殺の一撃かいくぐり死線を超えろ。 今まで中々死ぬような羽目に陥らなかったエーリヒが久しぶりに命がけの戦いを繰り広げる巻であり、敵も味方も実力者揃いなド派手なバトルが繰り広げられる巻である。命がけ、危うく大切なものを失うような危機を乗り越えその先に解決を見出して。ようやく一時の平和を手に入れたエーリヒ達一党は、今度はどんな冒険に向かう事になるのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2024/04/07
イツキ
5
なかなか高密度な巻でした。街を蝕む麻薬を巡る陰謀はどんどん膨らみ複数氏族合同での大規模掃討作戦という流れも面白く、またエーリヒが全力で殺しきれるかどうかという相手も登場してそちらも面白かったですね。黒幕は捕まらず何やら中央の陰謀も絡み始めどう話が転がっていくのか楽しみです。2024/03/30
那緒
2
久しぶりに睡眠よりも優先して読んでしまった! 今回も面白かった! ヘンダーソンスケールもたまにあるこういう流れの話も好きだなー。ちょくちょく丁稚奉公時代の絡みがあるのも良い! 次巻も楽しみ!2024/04/08
檻の中の象
0
転生前のTRPGでやったという一椀の名称は覚えてたから、一気に彼女たちに親近感が。聖者フィデリオは正しいけど、貴方だって未来の嫁を攫われたときには救い出すだけじゃなくて皆殺しにしたやんと突っ込みを入れつつ読んでた。2024/04/11