内容説明
反乱軍の乱入により混乱を極めた瑞燕国皇宮から昏睡状態の雪媛を救出した青嘉は、追手を振り切り北の国境を越えたが、寒さと飢え、そして負傷により倒れてしまう。そこは瑞燕国と敵対する遊牧民クルムの集落だった。二人は命こそ取り留めたが、青嘉はクルム左賢王(皇太子)の前に連れ出され苛烈な尋問を受ける。雪媛の正体が瑞燕国の“神女”であると明かすわけにはいかない青嘉は商人夫婦と嘘をつくが、すぐに見破られ命を落とす寸前――誰かが転がるように入ってきて目の前に身を投げ出した。そこで再会した意外な人物のおかげで二人は延命する。皇帝・碧成の支配下を脱した雪媛は、次第に心を取り戻していく。青嘉と雪媛に訪れたのは束の間の休息か、それとも……? そしてその頃、雪媛のいなくなった瑞燕国では……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
67
待望の新刊!はあーーー1巻からやっとここまで来たよ!!涙 嬉しすぎてあのやり取りを何回も読み返してしまった!笑 決めるとこちゃんと決める青嘉が好きだ!物語の流れとしては雪媛のこれからがもうどっちに転ぶか全く分からない(わたしとしてはまた辣腕を振るってほしい)、また都の先行きも不安定な中、美麗な表紙通り雪原が本当に美しく『雪媛』にぴったりなお話だな、と感じた。シディヴァ、ナスリーン始めクルムの人達もとてもキャラが良く今後の展開が楽しみ。こんなに新刊を熱望しているシリーズは他にない!2021/11/20
mariann
38
始まった時、アレ?っと自分の中で話が続かなかった。そうよね、前回は大混乱でわちゃわちゃ終わったんだった。今作はがラリと場面変わってまた魅力的な人物が現れた。2人はどんな相乗効果をもたらすのか。それとも凶星か。登場人物が少しずつ交差していく様がワクワクする。唐智鴻。少し調子に乗りすぎだわ。何か痛い目見るのを期待。2022/02/23
坂城 弥生
37
逃亡の果てに思いがけない再会が。 でも国の方は不気味な動きが出てて…と言うか雪媛がこれから国に戻ることがあるのだろうか?2022/10/19
えみちゃん
34
毎回新刊の発売を楽しみにしているこのシリーズ。巻を追うごとに雪媛の周りが不穏になっていき毎回はらはらしながら読み終わるのですが・・。さてっ、同母弟であるハズの環王が起こしたクーデターの混乱に乗じて都落ちした雪媛と青嘉でしたが両陣営からの追っ手から逃れるため北へと向かうのですが、自然の脅威の行く手を阻まれついには力尽きて倒れたところを遊牧民に囚われ再びピンチとなるのですが・・。身分を偽ってやり過ごそうとするもののどう考えたって商人夫婦には見えないでしょ。このふたりは・・。笑っ。またも危機に晒されるかと2021/11/27
よっち
34
反乱軍乱入で混乱する瑞燕国皇宮から昏睡状態の雪媛を救出した青嘉。追手を振り切り北の国境を越え、寒さと飢え、負傷により倒れてしまった彼らが、祖国と敵対する遊牧民の左賢王に連れ去られる第八弾。雪媛の正体を明かすわけにはいかず、自らと雪媛を商人夫婦だと偽る青嘉。意外な人物との再会。腹を括って向き合えば意外と過ごしやすい環境で、らしさを取り戻してゆく二人もやっとか…と感慨深いものがありましたけど、どうにもあれなことになってる瑞燕国の状況を見るに、そのままお幸せにってわけにはいかないんでしょうね(苦笑)続巻も期待。2021/11/19