内容説明
中高生が利用できる「サードプレイス」は瑞希、大輝、陽菜、亮、それぞれの大切な居場所。学校で家で自分らしくいられない、困っている子どもたちを応援する4つの短編連作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モモ
58
良かった。自分が好きなものを人に伝えるのが怖い女の子。何もかも、うまくいかないとイラつく男の子。有名校に入学が、成績がビリで落ち込む男の子。そうした中高生を受け入れる、もう一つの居場所「サード・プレイス」。中学生は、ほんの少し前までランドセルを背負っていた子たち。高校受験もあり、親も子も一番余裕がない時なのかも。そうした時に、違う年代の人と話したり、別の居場所をつくってあげるのは大事なんだろうな。「なにをあせっていたんだろう。なにもかも、これからなのに」という中学1年生の言葉が胸にしみた。2020/11/29
うー(今年も遅くなります)
30
今、自分が居る場所に窮屈さを感じていたとしたら、この本が背中を優しくさすってくれて、そっと背中をおしてくれるかも。。区内中高生の居場所として自由に利用できるサプリガーデン(夢のような場所だなー)で、端から見たら『青春全力ヤロウ』な人達と関わることで、自分のガチガチに固まっている頭がすっきりクリアになっていく4人のケース。出会いは一期一会、《ちがう場所≫があるってとても大切だなぁ。2021/09/23
白雪ちょこ
24
受験や友達関係、10代だからこそぶちあたる様々な壁に悩む、男女中高生達のお話全4話。 第1話の、漫画やアニメが好きなことについて悩む彼女には私も共感する部分があった。現在私もレイヤーとして活動しているが、 そういった話題になっていたのも嬉しかった。 第3話の、主人公のお兄ちゃんが悩む姿は、今の学生のリアルな描写も描かれていて、 ハラハラする場面も多かった。 家や学校ではない、第3の心の居場所「サード・プレイス」のような場所ができれば、沢山の学生達が救われると思う。2022/08/06
まる子
16
子供から大人への段階にある中高生。様々なアイデンティティの混乱の真っ只中にある時期。だから、学校でもなく家族でもない場所のサード・プレイスが必要だよね。大学生や社会人と関わる中で、悩んでどうしたらいいのかも分からない自分から少しでも抜け出せる場所があるのは羨ましい。でも、この時期を大いに悩んだからこそ、「今度は誰かのために」と、自分も次の悩める中高生に声をかけてあげられる。それは先生や親とは違うからこそ、大きな存在。学校図書館もそんな場所にならないかな〜。悩める中高生にはいい本。2021/07/26
くぅたん
15
学校でも家庭でもない第3の場所、サードプレイス。長男が小学校に違和感を感じてた時に、まさに必要だった場所。うちの子の場合は、習い事で見出だせたが、だいぶ多様性を認めるようになってきたとはいえ、日本の学校のように『同じであること』が良しとされる文化の中で、年齢や経験、価値観が違う人たちと触れあい、認めあえることはとても大切。4人の成長物語。2021/09/12
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