大地の慟哭―中国民工調査

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  • サイズ A5判/ページ数 478p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569690032
  • NDC分類 611.922
  • Cコード C0030

出版社内容情報

中国の暗部を鋭くえぐった問題作がついに発刊!

2億人を超える中国の出稼ぎ労働者「民工」の貧困・差別・冷遇に苦しむ実態を初めて明かした衝撃のレポート。胸をしめつけられる書。

中国の経済成長と都市の発展を支えるのは、誰も進んで就こうとしない3Kの仕事に身を投じて働く出稼ぎ農民(民工)である。その数なんと2億人を超える。彼らの労働環境、生活環境は苛酷である。たとえば建築民工の場合、何カ月も働いて給料をもらえないケースがある。また工場で危険な化学薬品を知らずに使い、命を落とす女子民工も後を絶たない。鉱山での死亡事故も多発している。にもかかわらず、彼らには何の保障もないのだ。

▼故郷から連れてきた子どもの教育も深刻な問題である。都会の学校に通うだけのお金がないため、未就学児童がどんどん増えている。さらに、故郷に置いてきた子どもたちも性的虐待や不慮の事故に襲われている。

▼本書は、中国で社会問題化している民工の生活実態を克明に取材、貧困・差別・冷遇に苦しむ彼らの生の声を集めた衝撃の書。日本では考えられない「格差」に憤りを感じずにはおれないだろう。

●はじめに ――工業文明の中の農民 
●第一章 都会の片隅で ――民工の生活実態 
●第二章 幸せを忘れた人々 ――民工の精神生活 
●第三章 軽すぎる命 ――民工の健康問題 
●第四章 血と汗の対価を払え ――民工の給料未払い問題 
●第五章 「民工不足」という名の反乱 ――民工の就職状況 
●第六章 都会のはみ出し者 ――民工子弟の教育問題 
●第七章 農村はどうなる? ――民工の留守家庭状況 
●おわりに ――民工は「忘れられた」存在だ

内容説明

「われわれを国民として扱え!」昇龍・中国の経済発展を支えているのは、貧困・差別・冷遇に苦しむ出稼ぎ農民だ!その数なんと2億人を超える…胸がしめつけられるような実態を初めて明かした衝撃の書。

目次

第1章 都会の片隅で―民工の生活実態
第2章 幸せを忘れた人々―民工の精神生活
第3章 軽すぎる命―民工の健康問題
第4章 血と汗の対価を払え―民工の給料未払い問題
第5章 「民工不足」という名の反乱―民工の就職状況
第6章 都会のはみ出し者―民工子弟の教育問題
第7章 農村はどうなる?―民工の留守家庭状況

著者等紹介

秦堯禹[チンヤオユイ]
江西省出身。経済学博士。現在、香港の某管理顧問会社のマネージャー兼主席コンサルタント。研究者としても活躍。1994年より、香港および中国大陸におけるマクロ経済の研究に従事し、新聞記者、企業管理実務顧問などの仕事につく。1997年以降は主に書籍の編集企画、市場研究など創作関連の業務に従事し、多数の学術論文および作品を発表している。また、学術団体や研究所などの特約研究員としても活躍中で、経済分野における叢書、単行本など著作多数

田中忠仁[タナカチュウジ]
1936年、大阪市生まれ。1959年、大阪大学経済学部卒業。三菱商事株式会社入社後、欧米や東南アジア向け繊維アパレルの輸出入を担当。1974年より中国担当。1981~83年、同社北京事務所副所長、1986~89年、南京事務所所長、中国担当部長。1997年に定年退職後、京都外国語大学中国語学科にて中国経済の講義とゼミを担当。現在、有限会社芳隣代表取締役社長として主に中国関係の投資と人材研修のコンサルタントを営み、中国で揚州職業高級中学(省立職業高校)の名誉校長などの役職も務める

永井麻生子[ナガイアイコ]
おあしすランゲージラボラトリー代表。1998年、神戸市外国語大学大学院外国語学研究科博士課程単位修得退学。現在、追手門学院大学国際教養学部アジア学科非常勤講師

王蓉美[ワンヨウミ]
有限会社ジェーシーフレンド代表取締役。大阪市のハービスPLAZAなど数カ所で中国語教室を運営する。1992年に来日、専門学校で日本語習得後、1998年に大阪府立大学を卒業。IT関連企業勤務を経て、2001年に有限会社ジェーシーフレンドを設立。中国語教師・国際交流・通訳・翻訳等の仕事を通じ日中両国の文化交流の促進に務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2023/12/10

redguards

0
中国の生ける血液民工。超最底辺の世界2009/02/17

三日月

0
読み終えるのに約二年かかりました。2009/04/22

惰性人

0
社会の底辺で働く中国農民工の実態です。社会主義国なのに恐るべき貧富、身分の差があります。2008/07/21

Namie Hidehiko

0
アメリカ以上に経済格差があるのは中国に間違いない。以前、発展途上国でストリートチルドレンという主に居場所が道路しかないという子供達がいたが、思わずそれを思い出した。今の時代にあって、タイトルどおり慟哭が聞こえてきそうな本である。

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