- ホーム
- > 電子書籍
- > 絵本・児童書・YA・学習
内容説明
生まれてからずっとママとふたり暮らしの小6のふみ。ストレスから十円玉サイズのハゲができ気にするが、だれにも相談できない。母と娘の絆を描くハートフルな物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
72
89/100点 初読みの作家さん。日本児童文芸家協会主催第18回創作コンクールつばさ賞〈読み物部門〉にて優秀賞受賞作。読み終わって、生きていく勇気を貰えたなと思えた一冊。大人でも楽しめたけど、学校や家庭や友だちのことで悩みを抱えている青少年たちにぜひ読んでほしい作品。オススメです。2019/10/01
はる
63
繊細であたたかくて…蓼内明子さん、初めて読んだけれど、とても好みの文章を描く人だ。母親と二人暮らしの小学6年生の女の子が主人公。知らなかった父親のこと、学校の人間関係、母を訪ねてくる男の人…。揺れる想いが繊細に描かれていて引き込まれた。登場人物も魅力的で、特に幼なじみの女の子がカッコいい。温かなラストも素敵だ。巧い。これからが楽しみな作家さんに出会えた。2020/07/04
モモ
54
小学校6年生のふみはママと二人暮らし。画家で美術学校の先生と忙しいママの代わりに木曜日に夕食を作る。得意料理はインドカレー。玉ねぎをキツネ色になるまで炒めるきつねの時間。まだ会ったことのないパパのこと、学校での友だちとの関係など、小学生ながらにストレスを抱えたふみは円形脱毛症になる。それでも一歩一歩前向きに歩んでいくふみに勇気付けられる一冊。インドカレーが美味しそう。本の通りに作ってみたい。2020/06/24
ぶんこ
46
タイトルから動物との心温まる本でと思い込んで読み始めました。実はインドカレーの玉ねぎを炒める15分間の事でした。シングルマザーに育てられたふみが、死んだと思っていた父が生きていると知り、教えてくれなかった母に反発します。小6のクラスには色々なクラスメートがいて、ふみはつるまない少女。同じくつるまない幼なじみりょうの隠れた優しさがいいですね。本好きな孝太郎の「心が踊る」という感想が素晴らしい。この本は「心が踊る」よりは「心がほっこり」かな。いい親子、いいクラスメート。2020/07/17
chiaki
44
始めは目に滲みる玉ねぎのみじん切り。でも、弱火でゆっくりゆっくり炒めているとじんわりきつね色、トロトロの玉ねぎに生まれ変わり、ふんわりと優しい香りと甘さをもらたしてくれる。親子関係や友だちとの関わりなどで何かと不安定なふみの心が、少しずつ現実と向き合い前向きになっていく様子や、解きほぐれていく様子は、玉ねぎの『きつね時間』に重なって読み手の心にもじんわりと沁み入る温もりをくれる。急がなくていい、焦らなくていい。そんな優しい癒しを与えてくれる読書時間。ラスト、友情の『のろし』素敵!大好きな1冊になりました!2020/07/06