内容説明
新しく庁舎が建てられた東京湾臨海署の刑事課に、新たな刑事が配属された。安積班にやって来たのは水野真帆という鑑識課出身の女性だった。歪に膨張した水死体を前にしても、怯む事なく捜査を進める水野。しかし、初任課で同期だった須田は彼女に対して何か思う所があるらしい。新顔の女性刑事は、安積班の一員として活躍する事が出来るのか――(「新顔」より)。安積、村雨、桜井、そして東報新聞社会部の女性記者・山口、それぞれの物語を四季を通じて描く、安積班シリーズ。(解説・香山二三郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
射手座の天使あきちゃん
121
安積班シリーズVol.14(「蓬莱」&「イコン」を含む)短編集です テレビドラマ化で誕生したと思われる女性刑事・水野さんが原作にも初登場、女性記者・山口さんの活躍もあって華やいだ雰囲気です。 でもこのシリーズの読ませどころは、やっぱり個性豊かな安積班の面々の人物描写と速水隊長の縦横無尽(傍若無人かも?)の大活躍でしょう! <(^_^;2013/08/24
KAZOO
90
短篇は8つ収められています。安積班に女性の部長刑事が加わりさまざまな事件と季節の移り変わりとともに仲間になじんでいきます。安積班の仲間たちや周りを取り巻く速水、相良、新聞記者などがそれぞれ存在感を持っての短篇で楽しめました。徐々に村雨や相良の人となりも著者が考えて描いてくれるようになったのでは、と感じました。いい人ばかりになってしまいそうです。2015/04/27
tengen
80
安積班シリーズ第14弾。東京湾臨海署を舞台にした8篇からなる短編集。トップを飾る「新顔」、なんとTVシリーズのレギュラー水野刑事が登場。TVから原作への逆輸入とは!女性刑事・水野の参加で戸惑う安積班、全編通じて、四季の移ろいと共に水野が徐々に溶け込んでゆくのが描かれてゆきます。良かった。新顔/海南風/開花予想/烈日/逃げ水/白露/凩/厳冬2013/12/05
アッシュ姉
77
シリーズ読了14冊目。新メンバーが加わっても、安積班の魅力は変わらない。んん~素晴らしい。村雨や桜井目線もあって、いつも以上に楽しめたし、おなじみのメンバーでも毎回新鮮な面白さがあって全く飽きない。んんん~素晴らしい。読み終わって表紙を見返してニンマリ。あの二人だったか!2018/12/11
はつばあば
68
愚痴っぽい安積さんに慣れてくると「そうなんや近親憎悪かいな・・」と可愛く思えた。だって45歳想定ならまだまだおこちゃま。?速水さんはイケてる殿御ですわ(^^♪。今回も短編集。こんな時でないと登場人物の紹介もできへんものね。須田さんに付く黒木さん、村雨さんに付く桜井さん。それぞれの部長刑事の癖をどう若手が思っているのかっていう・・お仕事本。「花水木」よりこちらをお勧め2017/03/28