内容説明
「スープ屋しずく」のシェフ・麻野がこしらえるスープにかかれば、お客の心も不思議な謎もあっという間にほぐれます! リモート会議中に同僚がつぶやいた「人参がワープした……」という言葉の謎や、閉店を決めた洋食店「えんとつ軒」店主の真意など、思わずスープが食べたくなる、美味しくて優しい書き下ろし連作短編全4話収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベイマックス
158
………、そろそろ飽きてきたかなぁ~。料理する人には参考になるのかもしれないけど、スープなどの具材のーに関する記述に比重が偏っているし…。それに、麻野の推理が唐突過ぎるというか、う~ん…。読み続けているシリーズなので、なんだかもやもやして、少し残念な気持ちに。2021/01/24
ひさか
157
2021年1月宝島社文庫刊。書下ろし。シリーズ6作目。人参リモートワープ、奏子ちゃんは学校に行かない 、ひったくりとデリバリー 、在宅勤務の苦い朝 、ビーフカレーは巡る、の5つの連作短編。それなりの謎解きで、それなりに楽しめました。ややマンネリ感あり。エピローグでの理恵と朝野のリモート会話がオマケというか、驚きというか、次巻へのつなぎですね。2021/05/09
harupon
99
シリーズ6作目。麻野シェフの作るスープレシピも楽しみのひとつで、このシリーズは私の本棚に並べています。プロローグで、理恵が「実は麻野さんに話があるのです」という語りかけ。5つの連作短編、楽しく読みました。リモート会議あるあるの画面に映っている物からの推理。面白かったです。露のクラスでの話でも、SNSが謎解きの糸口になるとはね。エピローグでは、理恵と浅野の朝のリモート会話のひととき。実際には会えないけど、顔を見れるっていいね。2021/05/12
よしのひ
99
新刊が出るのを待ってました!うん、今回も相変わらず美味しい匂いが文字から伝わってくる。適当に感覚で料理しちゃう私にとって、麻野が作るスープにはもう手の届かない領域。そんな人をも魅了したビーフカレーって、どんな味なんだろうと、すごく興味がそそられる。理恵の様子がいつもと違うな…と思いつつエピローグで最後にちゃんと回収。理恵と麻野の関係がどうなるのか、次回作が楽しみだ(1年後か…)。今作特にお腹が反応したのは、「里芋のポタージュ」と「鶏団子のすだちスープ」でした!2021/01/15
ジュール リブレ
94
いくつかのシリアスな日常の謎が解き明かされていく本作は、これまでに比べてミステリー色を増したような。ストーリーとしては停滞して、その場限りのトラブル解消に留まってしまったかもしれない。トリックの作り方は進歩して叙述ミステリーを狙ったのにもまんまと引っ掛けられ。さて、そろそろ。2021/03/13