内容説明
林真理子×『風と共に去りぬ』激動の第3弾。
「最後は我々が勝つ」という希望もむなしく、敵にじりじりと追い詰められる南軍。戦争は日に日に泥沼化、大好きなパーティーやドレスはもちろん、食料も物資も底をつき始め、出征したボーイフレンドたちは次々と命を落とし、スカーレットはいよいよ戦火が間近に迫ることを実感する。愛する母の待つ故郷タラに帰ろうとするものの、一緒に暮らす恋敵メラニーの出産が迫り身動きが取れず、いよいよ街に取り残されることに。誰の助けも望めなくなった時、スカーレットは覚悟を決める。
誕生から80年以上を経て今もなお世界中の話題をさらう永遠の名作が、マリコ・マジックでポップに鮮やかに甦る!わがままで高飛車なのに気づくと共感してしまうヒロイン・スカーレットの痛快モノローグ、文芸・映画史上最高の「愛の告白」場面……。「いつか読みたい」なら今こそ!恋と戦争を描く激動の第3巻。
※『私はスカーレット』文庫版の1~4巻は単行本として配信されている『私はスカーレット 上』 と同様の内容になります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
196
林 真理子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。林真理子版新訳『風と共に去りぬ』Ⅲ巻、半年ぶりです。本巻は、激動の展開、南軍の劣勢&タラへの帰還、中盤のクライマックスでした。続いて直ぐにⅣ巻を読みたいのですが、Ⅳ巻も半年後、来春とのことです。本作は全何巻構想なのでしょうか? 2020/11/19
sayuri
105
林真理子×『風と共に去りぬ』の第3巻。戦争が日に日に泥沼化し、戦火が間近に迫る事を実感するスカーレットだが、その状況下にあっても頭の中はパーティと愛しのアシュレの事で一杯。食料も物資も底をつき、自分の身近な人達が次々と戦争で死んで行く中、スカーレットの逞しさと能天気さに呆れつつも笑ってしまう。なんだかんだ文句を言いながら、恋敵メラニーの出産に力を貸したり、生まれた赤ん坊や我が子を引き連れてアトランタから故郷のタラへと必死こいて脱出する姿に憎めなくなる。レット・バトラーとのシーンはドキドキ。展開が気になる。2020/11/16
えみ
45
なんだかんだ言いながら、スカーレットは立派だ。戦争の最中での淑女がなにになる。結局は強がりなカッコつけが一番覚悟がある。ワガママも意地っ張りも、すべてが命の選択に欠かせないものだった。人を見捨てないのは優しさではなく、強さだとスカーレットが教えてくれる第3巻。戦火が近づき周囲にも多くの犠牲が出るが、スカーレットが深く愛するアシュレと結婚したメラニーが産気づいたことにより、皆が避難する中取り残されてしまう。見捨てることもできず、焦る彼女に浮かんだのは、あのレッド・バトラーだった。気丈な女性の生き方に憧れる。2025/11/20
シフォン
39
マリコ節のスカーレットは健在だが、スカーレットはただのワガママなお嬢さんではなかった。戦争は長引き、戦火が日に日に近づいてくる。大砲の音が聞こえ、街は負傷兵で溢れている。避難することもできず、メラニーの出産が迫ってくる。絶望的とも思える展開に投げ出さずに立ち向かう。怒涛の展開に一気読みしてしまった。2021/01/25
ぽろん
35
今回は、あの名シーン、燃え盛る建物の前をレットとスカーレット達を乗せた馬車が走り抜ける。ああ、本当にドラマチック!又、映画が観たくなった。2022/05/20




