内容説明
注文されたお菓子はなんでも作る博多の“和洋”菓子店「お気に召すまま」はサボり癖のある店主・荘介とアルバイト・久美のコンビで今日もほっこり営業中。
秋も深まったある日、久美はお使いの帰り道で具合の悪そうな男性を見かけ、声をかけた。
その男性は昼も夜も働きづめで家に帰る時間もないらしく、心配な久美はお店で休んでいくように提案をする。
美味しいお菓子を食べて少しでも元気になってほしい久美は、男性に好きなお菓子をたずねるが……。
大人気シリーズ、ますます美味しい第8弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっしー
24
お菓子は上手なのに、料理は下手。不思議だなと思いましたが、その反対もあることを考えると不思議ではないのかな。個人的には点心はおかずだと思うのですが、荘介さんが美味しく作れたのであれば、お菓子?本人の捉え方なのでしょうか(笑 何にせよ、巻を重ねる毎に久美と荘介のやり取りに変化が見られるのは楽しいです。2021/04/25
ありす
23
会社を倒産させた男性、子供の名付けで喧嘩する夫婦、片想い中の男子高生、アルバイトに来た女子高生、イケメンが苦手な女性、様々な人が来店するお気に召すまま。どんな客にも同様のサービスをする店だが、以前から気になってたけどサービスしすぎではと思ってしまう。お茶と試食だけで帰る客や、お金をもってない人からも注文を受けてしまう辺り特に。一方、お茶に凝った久美の犠牲になる常連客もいたり。サービス精神が強すぎる店も何かと大変だ。【シリーズ8作目】2022/12/26
Kana
21
今回も美味しそうなお菓子が出てきて近くにあったら通いたいと思ってしまった。悩んでいることは荘介さんのお菓子を食べて解決なんて素敵。荘介はお菓子を作る腕は最高なのに、お菓子以外のものは上手く作れないのが不思議。2020/04/23
めい
15
久美ちゃんの毒舌、個性的なお客さん、それと短編の形というところでは、初期のお気に召すままに近いと感じました。サービス精神が半端ない洋菓子店、どんなお味なのか読む度にわくわくします。ただ、こんなにサービスをしていて収益が取れているのかな、と心配になります。2020/06/20
withyuko
12
イケメンアレルギーの王さんが荘介さんを前にした時の反応が面白かった。梨王(なしおう)という名前が嫌だというお客さんにおいしい梨のスープを出し、大事なのは名前ではなく中身だと納得させてみせる壮介さん、すごい!久美ちゃんが昔のアルバムを見て頑張ろうとする、間違った方向に努力しても優しく付き合っている常連さんも、荘介さんも優しいとは思うけど、自分で気づく前に方向転換をしてあげることはできないのか?と思った。藤峯と班目はこのお話になくてはならない登場人物だと思った。2020/10/29