内容説明
幼くして親に捨てられた娘が、恩義を感じた商家の主人夫婦。だが彼女が受けたのは、本物の人の情けだったのか――。幼い頃、父母の喧嘩が元で顔に火傷を負った娘・お花。親に捨てられ奉公先でも揉め事に巻き込まれて、今は御茶問屋「山城屋」の女中をしていた。絶品の御茶を淹(い)れるお花だが、店(たな)の奔放娘・お鶴の不始末の尻ぬぐいを押しつけられる。お鶴が、逢い引き相手に他家との祝言を告げるや、男が逆上したのだ。男は旗本家次男の札付きのワルだった。お花の目の前で修羅場が展開、主(あるじ)夫婦に恩を感じるお花は思わぬ行動に……(「初霜」)。同心・平七郎の人情裁きが冴える、大好評シリーズ第13弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
18
ホントにこのシリーズはいい。とても好き。平七郎と秀太のコンビも阿吽の呼吸になってきた。足手まといの亀井と工藤のダメ同心二人も加わって、これからは4人体制かな。今回はこの二人も頑張ったしね。 早く続きが出て欲しいな~。2018/12/13
まる
4
シリーズ物を途中だけ読むのは雰囲気に入りきれず難しい。「番神の梅」の下調べの見事さにひかれて、同じ作者で手にしてみた。人気のシリーズ物の書き方と長編とはやはりかなり違うと思った。それでも平七郎という人の魅力はよく分かるように思った。2021/12/05
ひさか
4
2018年10月祥伝社文庫。書下ろし。シリーズ13作目。1年と10か月ぶりの新刊。忘れた頃に読めるので、楽しい。平七郎の身の回りのことはあまり進展が無いのだが、無理に進まないのが良いと思えるようになって来た。2019/03/15
goodchoice
3
藤原さんの橋廻り同心平七郎シリーズは約2年ぶりだったが、読み始めるとすぐに登場人物の役どころを思い出し、じっくりと楽しめた。藤原さんはやはり人情物が上手だ。2018/12/03
TM
0
宝塚図書館2023/01/30