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内容説明
「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!?
近過ぎて、届くことのない想い。せめて側にいるだけでも。そんな日々の終わりは唐突にやって来る。──嘘も、恋も、もう限界だ。 密かな想いが弾けた末、少年は殻にこもり、記憶に潜る。 初めての恋。根島由佳吏との出会い。仁坂悠介の過去が今、明らかになる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
26
仁坂の過去回。やっぱりいろいろあったんだなと分かるエピソードでしたけど、そんな同じ人を好きになった仁坂に対する美咲のありようがなんかいいですね。そして葛藤があったネジが答えはでなくても一生懸命仁坂と向き合おうとしていて、そんな彼だからこそ仁坂も好きになったんですよね。それぞれの恋がどんな形で決着するのか気になる…。2019/08/01
Mitsuru Umeda
19
仁坂くんも純愛だったのだな、と改めて感じることのできたお話。 で、それを受けて必死に悩みもがくネジ君も好感度UP。 そして、それに対して真摯に相談に乗る莉々ちゃんと高崎さんもイイ子やなぁー、と再認識。 ホント、この4人、みんなイイ子だから、みんなに幸せになってほしい!2019/08/17
ヤギ郎
15
仁坂の過去が語られる。政府通知における同性愛者の扱いがわかる。うまくできている制度だなー。物語がはじまるきっかけとなった,根島に届いた偽の政府通知についても話される。今後はクライマックスへの怒涛の展開を期待。裏表紙の袖に描かれている莉々奈の下着姿がかわいい。2019/08/03
葉鳥
11
仁坂が通知機関と繋がっていたのはそういうことだったのか。自分だけ普通とは違うことにずっと悩み続けていたんだな。どうか幸せになってほしい。そして仁坂の気持ちに一番近いところにいるりりや言葉なくとも同じ気持ちを共有してきた美咲、なんとも皮肉な関係。自己肯定感の低さはその人を好きな人に失礼。私の好きな人のことを「なんて」なんて言わないで、ハッとさせられる言葉だな。2021/05/30
ナギ
11
自己肯定感の低い主人公が好きな人からの言葉で気づくってのも良いね。仁坂の想いはかなわないから切なく儚いんだろうなぁ。2021/01/31