内容説明
北宇治高校吹奏楽部は、過去には全国大会に出場したこともある強豪校だったが、顧問が変わってからは関西大会にも進めていない。しかし、新しく赴任した滝昇の厳しい指導のもと、生徒たちは着実に力をつけていった。実際はソロを巡っての争いや、勉強を優先し部活を辞める生徒も出てくるなど、波瀾万丈の毎日。そんななか、いよいよコンクールの日がやってくる――。少女たちの心の成長を描いた青春エンタメ小説。
※この物語はフィクションです。もし同一の名称があった場合も、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
233
『どちらを今年の目標にするか、自分の希望に手を上げてください。全国大会に行くか、のんびり大会に出るだけで満足するかです』。顧問の滝が問いかけるそんな二択の回答の先に描かれる物語。そこには、ご自身もかつて同じ楽器を奏でられていた武田さんのユーフォニアムに対する愛情に満ち溢れた物語が描かれていました。まさしく”ザ・青春”が描かれていくこの作品。個性豊かな登場人物達がそんな青春を駆け抜けていく様を見るこの作品。嗚呼、『吹奏楽』ってやっぱりいい!、心の底からそんな思いが込み上げる”吹部もの”の傑作だと思いました。2023/10/02
mitei
232
十代の高校生が色々思索しながら、頑張る姿はまさに青春だなぁと思った。吹奏楽はやっぱり人間関係出るよなぁ。2020/09/12
黒瀬 木綿希(ゆうき)
151
姉がマーチングバンド部だったのでとっつき易かったです。大所帯の部活ならではの険悪なムードや派閥との対立、ちょっぴり恋模様が描かれた王道の部活小説。しかし青春の「明」の部分だけでなく「暗」の部分もピリピリと肌を焼くような痛みと共に感「ず」ることが出来ました。
ダイ@2019.11.2~一時休止
121
初読み作家さん。献本で興味を覚えて読んでみた。部活動を通しての青春モノって感じで面白かった。2016/12/23
あん
107
うちの娘は現在中2で、ホルン1st、コンミス、そして座奏とマーチングを掛け持ちしています。私も吹奏楽経験者で、中学からバリサク→バスクラを10年以上吹いていました。なので、吹部の話になると必然的に盛り上がる我が家です。この本は、吹部あるある的な、土日返上の1日部活やオーディション、上下関係がうまく表現されていて、とても楽しく読めました。高校時代の県大会でダメ金の経験があります。あれは本当に切なかったな。2015/03/19