角川文庫<br> 地獄くらやみ花もなき 参 蛇喰らう宿

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角川文庫
地獄くらやみ花もなき 参 蛇喰らう宿

  • 著者名:路生よる【著者】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • KADOKAWA(2019/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041076583

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内容説明

〈地獄代行業〉の皓と助手・青児は、不可解な過去の通り魔殺人を調べるため奥飛騨の旅館へ向かう。紅葉燃ゆる山宿で2人を迎えたのは、闇に蠢く蛇と、前夜に急死した女将の亡骸だった。時を経て再び起こった不審な死。〈蛇の祟り〉が仄めかされるが、皓が見抜く本当の罪人と、悲しき動機とは……。そして事件の終わりと共に、皓と青児を引き裂く新たな地獄が幕を開ける!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

★Masako★

77
★★★★ シリーズ3作目。今回はかなりドキドキの展開! 罪人たちの犯した罪が妖怪の姿に見える青児。1話目では彼と同じ目を持つ女性がいると聞き、半妖の美少年・皓と共に彼女の住む奥飛騨の旅館を訪れるのだが…蛇の祟り、殺人、そこには哀しい動機が…。2話目の老女と犬の話には泣いた。ここで皓の罪人への優しさを知り、青児が皓をどれだけ大切に思っているのかもわかる♪からの~、衝撃的なエピローグ! 皓のライバル・凛堂棘の背負っているもの、残酷な運命、そしてそして!これは4作目を早く読まなくては!2020/03/15

70
シリーズ三作目。まさか閻魔庁においても青児が皓のペットとして正式に認められるとは。シリアスな展開の中で少しでも笑える部分があることに救われる。「謝ってすむなら、あの世に地獄はいらない」そう語る棘。罪は罪。それは決して間違ってはいない。けれど、私はどこか甘さも残した皓の裁きや青児の行動が好きだ。スネコスリの話にほろりとしちゃったから余計にかな。その甘さが今後どう出るのか不安もあるけれど。でも、何だかんだ言っても棘は棘で好きなんだよなあ。巻を重ねるごとにそれぞれの魅力が見えてきて、これからが楽しみなシリーズ。2019/07/12

眠る山猫屋

64
皓(シロシ)の助手として、前向きに歩き始めた青児だが、まだまだペット扱いは抜けられない。ちょっと斬新なのは、皓が〝可愛いペット〟的な扱いを続けていること。〝ダメな甥っ子〟くらいの可愛いがり方。青児の失敗や成長を常に暖かい目線で見守る皓。実際は皓の方が年下に見えるんだが。今回は地獄の跡目相続を巡る罠を仕掛けられる二人。青児の照魔鏡と同じ能力を持つ女性に会いに行くが。旅館の母子の複雑な愛憎が息苦しい程悲しい。後半の探偵兄弟の絆の惨さも、また。利用されただけの凜堂弟に少しだけ好感を抱く。2019/12/01

papako

63
シリーズ3冊目。momiさんにいただいて。皓と青児の飼い主飼い犬関係も安定してきましたね。ちょっと前向きに飼い慣らされてる青児、長崎での事件をうけて慎重になる皓。棘はどういう立ち位置になるの?そして荊の目的は?爛子さん、切ないなぁ。鈴さんと一志、仲良くしてほしい。荊と棘は同じ『いばら』読みできるんですね。漢字変換難しいシリーズです。さてさて跡取り問題が進みそうなラスト、どうなるの?2020/01/24

カナン

59
あ、棘派になりますね、と誓う三巻。地獄代行業を営む皓と敵対する棘。初登場で殺し合い、緩く共闘する事もある棘の化けっぷりを期待してましたが、二卵性の兄・荊の登場で弟君の株急上昇。見栄っ張りで健気な末子、いじらしいじゃないですか。慕う兄が白髪美人で清しい程残酷なの含めて。泉鏡花の世界に通じる燃え盛る紅葉に封じられた山中異界、蛇の橋、その美の世界から弾かれた醜女。いい子いい子、どうでもいい子。二人と一匹は互いのぬくみを確乎りと知っていた。伝える心は互いにひとつ、約束を守れなくて、出来損ないで、「ごめんなさい」。2019/07/04

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