内容説明
帝国皇女との結婚話から始まった騒動を切り抜け、国内の地盤固めを進める王太子ウェイン。
そんな彼の下に隣国カバリヌより使者が到着する。大陸西側の一大宗教・レベティア教の主催する『聖霊祭』にウェインを招待したいというのだ。
「行きたくねええええええええ!」
西側に絶大な影響力を持つ『選聖侯』が集うイベントということで、ロクでもないことに巻き込まれるのはほぼ確定。
それでも隣国との友好のため、ウェインは渋々西へと向かうのだが――!?
クセ者だらけの国際舞台に、天才王子が本格デビュー! 大人気の弱小国家運営譚第三章、ここに開幕!!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むっきゅー
55
コメディタッチなのにシビアな戦記もの、この作風は大好物です。さて今巻は、1巻で滅亡したマーデン国の残党と、その首都を占領中のカバリヌ、そして宗教会議の幹部にして西側諸国の王たちが登場。損得勘定を頭に巡らせつつ複雑怪奇な外交交渉に挑むウェイン。しかし、あまりのサイコパスぶりに、当初の想定外どんどんズレていき、最後は行き当たりばったりになるのが笑った。なんじゃそれ!戦場パートは相変わらず寡兵で大軍を退ける戦術巧者ぶりが痛快。そして、大国への道を歩みだし、悠々自適な生活から遠ざかっていく。2019/01/15
オセロ
53
今回は隣国のカバリヌに招待されたウェインが、膨大な影響力を誇るレベディア教が主催する聖霊祭に参加する物語。 聖霊祭に参加するにあたってウェインが各国の代表である聖星候達との駆け引きはなかなか面白かったですね。そんなウェインがどうするのかと注目していましたが、ある人物の一言で思わぬ方向に事が進んだ結果、ウェインの当初の目的だった売国からどんどんかけ離れていってる気がしますがこれからどうなるのか、続きが楽しみです。2022/03/06
よっち
53
帝国皇女との結婚話に端を発した騒動を切り抜けたウェイン。そんな彼の下に隣国カバリヌより使者が到着し、『聖霊祭』にウェインが招待される第三弾。道中遭遇したマーデン王国の残党軍、ウェインを選聖候に推挙するカバリヌ国王の思惑、性格が破綻している他の選聖候たちにも遭遇するウェイン。西側諸国の事情に巻き込まれた難しい状況を全てぶち壊しにする思わぬ急展開があって、そんな行き当たりばったりの展開を乗り切るウェインの才覚がまた際立っていて、二転三転した先の結末はもう自業自得だから仕方ないですね(苦笑)続巻も期待してます。2019/01/12
すがはら
47
強烈なキャラがいくつも出てきて、今後もまた絡んできそう。摂政王子の少しでも楽をしようという目論見が予想外の結果を招き、権威と責任がますます重くなった3巻目。でも、口で言うほど無精が楽しめる性質ではないのでは?と思わせるくらいよく働き、腹心ニニムの前以外では頼もしげなことを言ってしまうのだからあきらめて名君になるしかないでしょう。この主人公、冷徹になれると見せておいて最後の決断は情に流されるところもまた魅力です。2019/02/07
MERLI
47
待ってました第3巻。今回は大陸西側中心のお話、選聖候なる国の代表みたいな者が集う会議へ参加するためウェインはカバリヌという国へ赴く。新たに出てきた怪しい女性、彼女は今後ウェインを、他の国をどうしたいのでしょうか。気になりますねぇ。今回も襲撃を受けたり戦争したり、どの場面でもウェインの才覚が光りました。書籍を用いた情報操作はよく出来た話だなぁと感心しました、ウェインはどこまで見据えているのでしょうか。…そのどれもが売国して隠居するためだとは誰一人として思わないでしょうね。続きが楽しみです。2019/01/18