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内容説明
経済の停滞、政治の空洞化……資本主義が大きな転換点を迎えている今、マルクスの本文に立ち返りこの世界の仕組みを解き明かす。本文の抜粋と丁寧な解説で読む、画期的な『資本論』解説書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
37
第1章商品をはじめ、前半の解説が充実している。すぐに挫折した読者にお勧めの本だ。他方で、後半に行くほど引用だけの箇所が増えることが、雑なつくりにみえる。解説も前半は手堅く解釈がなされているような印象を持つが、後半は著者の主張が目立つようになる。現代的な読み替えが主流の状況で、マルクス主義本来の解釈に拘る立場に疑問が呈されるかも知れない。しかし、現代的な読み替えだと、そもそもマルクス主義の何が問題で退潮したのか、対立点が不明確になってしまう。他者として受け取ることとなった著者の立場は理解したい。2023/06/24
おたま
36
マルクス『資本論』を読むにあたり併読していった本。『資本論』自体は難解な本であり、とても独力で読んでいく自信はなかった。この本は、『資本論』の第一巻をカバーしており、各章・節について、肝要な点を引用しながら、それに対して丁寧に解説を付している。また特に混乱しそうなところ(例えば商品や貨幣の流通について、絶対的・相対的剰余価値について)は図示もして理解が進むようにしてある。また、著者は世界的なマルクス・エンゲルス全集の編集委員でもあり、最新の研究成果が生かされている。解説書として相応しいと思う。2022/06/02
はとむぎ
15
西洋の歴史を辿る中でマルクスにも到着。少し分かったようなっていう感想がふさわしいかな。資本主義経済の仕組みがどうなってるかを1から考えた天才。時間がたった現在においても色褪せず学ぶことがある。資本論そのものを読むのは、最初はハードルが高すぎなので先生の分かりやすい説明があるこの本はお勧めです。2022/03/13
koke
12
『資本論』を読んでも理解できないから本書を手に取ったのに、ほぼ『資本論』の抜粋だけの章があってずっこけた。とはいえウォーミングアップには最適。そして難解な1章「商品」の解説が丁寧。印象に残ったのは24章「いわゆる本源的蓄積」で、フーコー『監獄の誕生』に似た凄みがある。今ある社会経済システムはまったく当たり前のものではなく、特殊な歴史的経緯の上に、それもかなり血なまぐさい出来事の上に成立した。そんな大事なことを、『資本論』が出版されるまで人類は忘れていたわけだ。2022/07/30
shimashimaon
8
kindleで購入したので実感が湧きませんが、568ページもの大作と知って驚きました。毎朝少しずつ読んで漸く読了しました。『資本論』からの引用と解説から成っており、面白く読むことができました。原文(翻訳)については指示代名詞が大量に出てくるのが難解と感じる一つの理由かなと思いました。ドイツ語が読めれば、性や格変化などから容易に理解できるのかもしれません。本書が参考図書の一冊になっている、斎藤孝氏『図解・資本論』は繰り返し読みたい。そしてマルクスの思考の道筋を辿るため、有井行夫氏の本を読みたいと思います。2023/09/08
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