ビッグコミックス<br> 赤狩り THE RED RAT IN HOLLYWOOD(2)

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ビッグコミックス
赤狩り THE RED RAT IN HOLLYWOOD(2)

  • 著者名:山本おさむ【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 小学館(2018/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784091898708

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内容説明

言論弾圧に抵抗する映画人たちの闘い。

第二次大戦後。ソ連とアメリカ、二大大国の冷戦が始まった。
ソ連の力に強い脅威を感じた米国右派の政治家は世論の喚起を狙って、共産党員および共産党シンパと見られる人々を厳しく排除した。この赤狩りは娯楽の王である映画界を厳しく標的にした。非米活動委員会で証言を拒否した10人に議会侮辱罪の審議が開始される。映画界から追放されたこの10人の中心的存在・ドルトン・トランボ。彼は自分の名をふせ、友人の名で『ローマの休日』の脚本を執筆。そして、ついに映画の製作が始動するが…!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

36
1巻で気になった事実と創作について、作者が巻末に記述を添えてくれている!勉強になります。まだまだ戦争の痛みを多くの人が引きずっていた時代。作品にこめられた監督の思いを色々考えた。う~む、このマンガ面白い、なんで今まで知らなかったんだ。2023/06/30

ぐうぐう

13
『ローマの休日』製作過程を通して、レッドパージの時代を描く山本おさむの『赤狩り』3巻。映画界から追放されたトランボが、友人の脚本家名義で書いたシナリオが『ローマの休日』。そのストーリー展開にも、当時のトランボの心情と、レッドパージへの抗議の意思が込められていると、山本おさむは説く。巻末で、史実とフィクションの作者註が解説されているのが、生真面目な山本らしい。2018/04/28

ムーミン2号

7
今巻では、赤狩りが席巻するハリウッドにあって、ウィリアム・ワイラーがそして脚本家のドルトン・トランボが、或いは赤十字(共産党員のこと)のレスターというワイラー監督の右腕が、如何にして、そしてどのような思いを込めて、名作「ローマの休日」を撮影したか、が力強く描かれている。そういう意思とは無縁のオードリー・ヘップバーンが女優として目覚めるシーンなど、この映画がいろんな意味で名作だと納得させられるものだ。巻末の作者註には事実とフィクションについて丁寧に説明されているため、却って本作の価値が上がっていると感じる。2018/04/30

ぴっちゃん

3
名作「ローマの休日」の制作過程が虚実あるにせよ詳しく描かれている。映画界をまず見せしめにした、冷戦下アメリカの悪名高き思想弾圧事件。その理不尽さ苛烈さに、当初は支援していた人も鳴りを潜めざるを得なくなり、民主的な考えを持った人々の間にも疑心暗鬼や対立が生じる。密告や告発で金銭的なあるいは政治的な利を得ようとする者も多くあらわれる。そんな中、トランボが偽名で執筆した「ローマの休日」の撮影が始まり・・・。事実と作者の創作(脚色)を巻末できちんと解説してあってとても好感が持てる。2018/05/06

2
4 面白い。一冊の密度が濃くて読みごたえもかなりあるが、本巻は2巻にして早くもクライマックスに思える『ローマの休日』のクランクアップまでが描かれている。いやほんと、ドキュメンタリーそのものだなぁこれは。この脚本と撮影の背景にある赤狩りの影響は間違いなく興味深いが、そこを置いておいて、ラストシーンにおける新人女優オードリーの演技のエピソードひとつ取っても十分すぎるほど面白かった。2018/11/21

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