内容説明
気弱な性格と臆病なふるまいで、職場でもなにかとからかわれてしまう、南町奉行所同心・信藤長次郎。同僚からは、名前をもじって「信長殿」と揶揄され、婚約者ともまともに喋れず、ただ唯一の楽しみは、戦国の英雄・織田信長の史書を読むことである。ところが、探索中の怪我がきっかけで、長次郎の頭の中で、織田信長の声が聞こえるようになってしまった。厳しくも時に温かい信長の言葉で、若き同心は、徐々に成長し始める。そんな矢先の天保七年五月、奉行所を揺るがす大事件が、次々と発生する。そして事件の裏には、恨みをこめて尺八を吹く謎の虚無僧の影があった。気弱な同心が最後に見せる、許せぬ悪への一撃!
感想・レビュー
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