内容説明
気象予報士のペリイは、同僚とカリブ海でハリケーンの“目”の中を飛行する冒険に挑んだ。だが、“目”から出る時、強風に揉まれて飛行機は海上に不時着、ペリイは嵐の海に投げ出された。漂流の末、彼は無人島にたどり着くが、廃屋の金庫の中で奇妙な物を発見する。しかも、やがて銃を携え奇妙な服に身を包んだ一団がやってきた。九死に一生を得てイギリスに戻った彼は、真相を解明すべく陰謀の渦中へと踏み込んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みづき
14
「矜持」以外はこれで全て読んだことになりますが(矜持は勿体無くて、も少し寝かします)、やはり、この作品は自分にとって、相性がよろしくない…。面白さを感じることが出来ず2016/07/24
NICK6
10
初っ端から男の生死を賭ける極限状態の連続。ハリケーン飛行から墜落までの緊迫描写も凄いが、肉体危機と併行してクローズアップする自己内部の精神の濃厚な対話にこそ圧倒。生起する絶望からそれを拒否する生への渇望へ転化するまでの一進一退の心の呼吸。知性と論理は、絶望を結論付けてもそれを断固否定する肉体と感情が、魂を揺さぶり、蘇生軌道に戻す攻防。前半から急加速にぶっ飛ばしてくれた。ま、個人的にはこういう描写に久しぶりに遭遇しただけで大満足であるが、今回は正義の黒幕というべき人物の正体に驚愕...でも伏線を遡及できず2024/12/31
たこやき
6
奇矯な友人・クリスと共にハリケーンの目を縫うフライトへ行くこととなった気象予報士・ペリィ。しかし、その条件として途中、とある島へ行くことに。そして、その島にあったのは、核兵器の材料となる物資……。著者の作品らしい不屈の主人公。そんな彼を育てた祖母のキャラクターは凄く魅力的。ただ、敵となるグループにせよ、それを操る存在にせよ、随分とうかつな感じがして、ちょっと乗り切れなかった。これまで読んできた著者の作品の中では、ちょっと劣るかな、と。2015/02/18
朱音
4
競馬シリーズだが今回の主人公は気象予報士で競馬関係ではない。ハリケーンに向かって飛ぶ、というのはTDSのストームライダーっぽくて(笑)ちょっと面白かった。2003/12/04
ありさと
3
BBCの気象予報士が飛行機でハリケーンの目を飛ぶぞ!と突っ込んでいったらスパイ冒険活劇になって面白かった。もはや競馬要素がほぼないじゃないか!2024/07/16