内容説明
ついに『鳩の翼』の公演で、ケイの演じるハミルを榛原憂月に目撃されてしまった響生。彼は苦悩の末、己の禁忌を犯し、榛原に接触する。ケイのハミルをどう思ったのか、それを確かめるためだけに……。一方、夢にまで見た榛原に、ハミルを観られていたことを知ったケイは、興奮と不安とで押し潰されそうな日々を過ごしていた。そんな時“渡辺奎吾”の名で、一通の手紙がケイのもとへ届く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
14
身体の感覚全体で読みあげた巻。朝焼けの眩しさ、ネオンの色、ステンドグラスからの光、舞台の青い照明の鮮やかさが目の前に浮かび、台詞から迸る狂気と壮絶な何かに体の奥も震え、圧倒的な「メディウサ」の演技と進化に己の力の無さを知り、絶望する2人に声もなく、右拳で右太腿を何度も殴打し、絶望に殺されずに演技する姿と満場の喝采と笑顔と負けたくないと歩み続ける気持ちにこちらも笑みが零れてしまいます。愛憎で心が息絶え絶えの連城とこれっぽっちも関心がなさそうな榛原の孤高と榛原による純粋培養のワタルと野生の狂気のケイはどうなる2012/06/07
Melon Matsuda
12
萌える為に読む小説(^o^) 響生は、ケイのために何かしてあげたくなっちゃうんだろうな。保護者のような響生であるのに、心の底からケイを愛しちゃってるんだろうな。2人がキスするとこよかったな、ケイが拒否らないで受け入れてるの自然で良かった。芸術と同性愛的なモノって繋がってる気がするから、ケイにもその気はあるんだよ。2016/08/19
たろさ
3
ニューヨーク編。やっぱりね。連城はどんどん追い詰められていきますね。もう、なんだか、可哀想で。ケイも榛原しか眼中にないし。8ヶ月後、って、榛原、本当に自由人だな。振り回されるケイと連城が不憫だ。。。2018/11/06
ロェント
2
再読。2016/03/20
momo
2
3冊目にしてもう榛原舞台見るためだけに日本を飛び出してNYまで行っちゃうケイと桑原先生のアクティブさすごい。オペラ座の怪人のファントムが連城っていうのはなんかすごい腑に落ちた…まだまだこじれぎみのケイと連城がうまくいってほしいと願う半面、榛原はもう早く連城を抱いてやってくれ…っていう不思議な心境の今…2014/01/20