内容説明
真っ赤な文字で《殺》と書かれた車が発見され、トランクから女性の死体が――。殺されたのは女優の矢野礼子。彼女は現在不倫関係にある塩沢裕一、その妻と話し合いをする予定だった。以前、恋人だった礼子に頼まれ、その場に立ち会うことになっていた作家・春木真之に嫌疑がかけられる。“完全密室”と化した佐渡島を舞台に壮と美緒コンビが堅牢なアリバイ崩しに挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨコケイ
0
2サスの原作になっていることが多い(らしい)深谷作品に初挑戦。旅先での事件、殺された美人女優、素人探偵とえらそうな刑事、崖(!)と、お馴染みの要素がしっかりある。とはいえ、出ずっぱりで、やたら優遇される2サス探偵と比べ、こちらは登場シーン自体が少なく、しかも極端な無口という設定のため、存在感が薄い。終盤、自らでばってもやっぱり薄く、謎解きもあっさり。安楽椅子探偵でいいじゃん、っとツッコミたくなる。2016/09/18
まる
0
被害者がアリバイ工作をするのが、最近読みかえした津村秀介氏の作品にもあったので、二番煎じに感じた。最後の解説の前に読者への挑戦もどきも、懐かしのエラリー・クィーンと思ったし。2010/07/06
リリパス
0
数学科講師の壮と、出版社の編集者である美緒の恋人コンビが、事件の謎解きをする、壮&美緒シリーズの第32巻です。離島である佐渡島自体が、1つの大きな密室、というストーリーは、とても良いのですが、トリックが、少し難しい感じで、わかりにくくて、ちょっと残念・・・。2022/06/02